Instagramが「無加工アプリ」を開発!?AI時代の「リアル」の価値


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです

Instagramが「無加工のリアル」を共有する新アプリをテスト中

「Instagramの新しいアプリ『インスタンス(※または類似のテスト機能)』が、無加工のリアルを24時間だけ共有する機能をテスト中」というニュースがありました。

(※事実確認の補足ですが、Instagramがテストしているとされるこの機能は、フランス発のSNS「BeReal(ビーレアル)」に非常に似た仕組みのものです。現在、ヨーロッパの一部地域などで先行して実験が行われているようです。)

これは一体どういうものかというと、スマートフォンに保存してある画像や、あらかじめ加工した画像をアップロードすることは一切できず、「そのアプリのカメラで、その場で撮影した無加工の写真しか投稿できない」という非常にストイックな仕組みのSNS(または機能)です。

SnapchatやBeRealといったアプリで既に若者の間で流行しているこの「一切加工ができない」というトレンドですが、実はこれ、今の時代において非常に大きな意味を持っていると私は思っています。

AIと加工に溢れる時代だからこその「リアル」の価値

今の世の中、生成AIが急速に普及し、AIで作られた本物そっくりの画像が溢れかえっていますよね。
もちろん、AIが普及する前から、顔を全くの別人のように加工できるアプリはたくさんありました。「もはや何が本当で何が嘘(フェイク)なのかわからない」という状態が、SNS上では当たり前になっています。

そんな時代だからこそ、「このSNSに載っている写真は、絶対にAI生成でもなく、加工も一切されていない『本物のリアル』である」とシステム側が証明してくれることに、強烈な価値が生まれるのです。

BeReal自体はAIへのアンチテーゼとして生まれたわけではないかもしれませんが、この2026年現在、「絶対に加工もAIも使われていないことが担保されたSNS」には、ある種の強いニーズと信頼性が集まるワンチャンがあると思います。

YouTubeやX(旧Twitter)が無意味になるわけではありません。ただ、作り込まれたコンテンツを楽しむ場所とは全く別軸の、「日常のリアルだけを共有する場所」としての価値です。

「加工アプリ」から始まったInstagramの皮肉な歴史

このニュースを見て、私が一番面白いな(皮肉だな)と思ったのは、これをやろうとしているのが「Instagram(インスタグラム)」だということです。

私がInstagramを使い始めたのは、まだFacebook(現Meta)に買収されるずっと前、単なる「写真加工アプリ」として有名だった頃です。
自分が撮った写真を、レトロで味のある良い感じのフィルターで加工できるのが魅力的でスマホに入れていました。それがいつの間にかSNSの機能がメインになり、買収され、今のような巨大プラットフォームになったわけです。

つまり、Instagramのルーツは「写真を加工して綺麗に見せること」にあるんです。

その「加工アプリの代名詞」として世に出たInstagramが、時代の巡り合わせとはいえ、今度は「絶対に加工ができない機能」を作ってテストしているなんて、なんだかすごく皮肉で面白い歴史の変遷ですよね。

まだ日本ではこの機能のテストは行われていませんが、ヨーロッパでの実験がうまくいけば、いずれ日本でも導入される可能性は高いと思います。
Instagramがどうなっていくかはわかりませんが、この「無加工のリアル」を求める需要は今後の大きなトレンドとして、頭の片隅に入れておきたいなと感じました。

今日はそんな、SNSの原点回帰に関するお話でした。