BeRealの流行に見る、現代人が抱える「何かに繋がっていたい」という孤独


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです

こんにちは。今日は、最近若者の間で大流行しているSNSアプリ「BeReal(ビーレアル)」に関するお話です。

私は実際に使ったことがないので流行の肌感覚はわからない部分もありますが、先日「なぜBeRealから情報漏洩が相次ぐのか?『2分以内の焦り』が招く要因」という興味深い記事を見かけたので、少し深掘りしてみたいと思います。

BeRealの特異な仕組みと「2分以内」の焦り

最近、様々な企業やアルバイト先などで「従業員によるSNSへの情報漏洩」が問題になっていますよね。
昔からTwitter(現X)やInstagramで不用意な投稿をして炎上・情報漏洩するケースはありましたが、今回の「BeReal発の情報漏洩」は、今までとは少し毛色が違うなと感じています。

記事によると、その原因はBeReal特有のシステムにあります。

BeRealは、1日1回、完全にランダムな時間に「今すぐ写真を撮って!」という通知が来ます。
その通知が来てから「2分以内」に、スマホの内側(インカメラ)と外側(アウトカメラ)の両方を使って、自分が今見ている景色と自分の顔をセットで撮影し、投稿しなければなりません。

もし2分以内に投稿できれば、他の友達の投稿が見られるようになったりするそうです。2分を過ぎても投稿自体は可能ですが、「何時間何分遅れで投稿しました」という表示が出てしまいます。

この「ゲーム性」と「制限」が、非常に面白いですよね。

「制限」と「束縛」がSNSを流行らせる?

普通、SNSを開発する側からすれば、「たくさんの人が、1日に何回も、自由に画像を投稿してくれた方がプラットフォームは盛り上がるだろう」と考えますよね。私なら絶対そう思ってしまいます。

しかしBeRealは、あえて「1日1回、ランダムな通知から2分間しか投稿のチャンスがない」という厳しい制限を設けました。
もし自由に何度でも投稿できるだけのアプリだったら、ここまで若者に大流行することはなかったはずです。

流行の理由は、この「制限」がもたらすある種の「束縛感」や「義務感」です。

昔、学校のLINEグループなどで「通知が来たらすぐに返信しないと仲間外れにされる」というプレッシャーから、ご飯中もスマホとにらめっこしていた現象に少し通じるものを感じます。
「通知が来た!今すぐ撮らなきゃ!」という焦りと、友達同士でリアルタイムに同じ瞬間を共有しているという「つながり」の感覚が、若者の心理にピタッとハマったのでしょう。

自己顕示欲ではない、無意識の「情報漏洩」

しかし、この「2分以内の焦り」が情報漏洩の大きな引き金になっています。

会社やアルバイト先、あるいは大学の授業中などにいきなり通知が来たらどうなるでしょうか。
「今すぐ撮らなきゃ!」という心理が働き、背景に何が写っているのか、机の上に社外秘の書類や顧客の個人情報が置かれていないかを確認する余裕もないまま、表裏のカメラでパシャッと撮ってアップしてしまいます。

以前話題になった、「新入社員が承認欲求や自己顕示欲から、ドヤ顔で社外秘の資料をわざとSNSにアップして炎上する」ケースとは、意味合いが全く違いますよね。

BeRealの場合は、「秘密の情報を漏らそうとしたわけでも、自慢したかったわけでもなく、ただ『今この瞬間の自分』をルールに従って急いで共有した結果、無意識のうちに背景に写り込んで情報が漏れてしまった」というケースが大半なのです。

私たちはなぜ「つながり」を求めるのか

もちろん、「仕事中にスマホをいじって写真を撮るなよ」と言ってしまえばそれまでですが、人間の心理というのは不思議なものです。

なぜ人は、そこまでして「今ここ」の自分をアップしたがるのでしょうか。
それは結局のところ、「誰かと(何かと)繋がっている感覚を得たいから」に他なりません。
自分の現在地(位置情報)をSNSで公開する心理とも似ている気がします。

BeRealという新しい切り口のSNSが浮き彫りにした若者の心理や、「制限」が生み出すヒットの法則、そして全く新しい形での情報漏洩リスク。
これらは、今後のSNSのあり方や企業のリテラシー教育を考えていく上で、非常に興味深い(そして恐ろしい)テーマだなと思いました。

今日は、BeRealの流行と情報漏洩についての記事から感じたことをお話しさせていただきました。
それでは、また次回お聴きください。さようなら。