「×」が多すぎる悪質広告と、終わりゆくWeb広告ビジネスの末路


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです

今回は、インターネットを利用していると誰もが一度はイライラしたことがあるであろう、「悪質広告(ウザい広告)」についてのニュースから、Web広告の仕組みと未来についてお話ししたいと思います。

「×」印はどこ?昔からある「騙す広告」の進化

ニュースで取り上げられていたのは、画面のど真ん中に表示される広告で「閉じるための『×(バツ)』印がどこにあるのかわからない」、あるいは「×印が複数あって、どれを押しても広告のページに飛ばされてしまう」といった、非常に悪質な広告が増えているという話題です。

これに類するものは、昔から形を変えて存在していますよね。
例えば、「次のページはこちら」というボタンの形をした広告や、フリーソフトなどをダウンロードするページで、本物のボタンのすぐ横に「Download(ダウンロードはこちら)」という全く同じデザインの広告ボタンが置かれているパターンです。本当にややこしくて厄介です。

私自身、最近のWeb広告は昔よりもさらに「ウザく」なっているという印象を持っています。

実は、私のブログ(アヤノ.メ)にも広告を貼っているのですが、「最近、自分のブログの広告量がすごく増えていて見づらいな…」と自分でも思っています。
「お前が貼ってるんだろう!」とツッコまれそうですが、これはGoogleのアドセンス広告の「自動配置(オート)」という仕組みを使っているためです。GoogleのAIにお任せで配置されているので、予想外の場所にたくさん表示されてしまうことがあるのです。

単価の低下と「クリック至上主義」の限界

「じゃあ広告を外せばいいじゃないか」と思うかもしれませんが、悩ましいところです。
今の私のブログの広告収入なんて本当に「雀の涙」で、1ヶ月で数百円程度です。(昔は1日で何万円も入るような景気の良い時代もありましたが…)
これだけ単価が下がって雀の涙なら、いっそ広告を消して見やすさを優先した方がいいかな、と本気で考えています。

この「広告単価の低下」は、私のブログだけでなく、Webサイト全体で起きている現象だと思います。
単価が低いからこそ、メディア側は「少しでも多く広告を貼るしかない」、広告主や代理店側は「多少くどいデザインにしたり、騙したりしてでも、無理やりユーザーにクリックさせるしかない」という悪循環に陥っているのでしょう。

しかし、よく考えてみてください。
「×」印だと騙されてイライラしながらクリックした先のページで、そのユーザーが「あ、この商品いいな。買おう!」となるでしょうか?絶対に買いませんよね。

本来、広告というのは「その商品に興味を持ちそうな人にリーチして、買ってもらうため」に存在するはずです。
しかし今のWeb広告は、「とにかくクリックさせて、クリックによる成功報酬(チャリンという小銭)を発生させること自体」が目的になってしまっています。完全に本末転倒です。

Web広告のビジネスモデルは「末期」にきている?

私は以前から、「インターネットの広告ビジネス(特にクリックや表示回数に依存するモデル)は、もう無理があるのではないか」と言い続けてきました。

人を騙して不快にさせるような醜い広告ばかりになれば、ユーザーは当然「広告ブロック機能」などを使い始めます。(最近は、そのブロックをさらにすり抜けてくる厄介な広告技術もあるようですが…。)
インターネットの長い歴史を見ると、ユーザーにとって不利益で「不健全なもの」は、最終的に必ず淘汰されていくという法則があります。

「もう終わるだろう」と言い続けて5〜6年経ちますが、意外としぶとく続いていますね(笑)。
それでも、人を騙すような悪質広告や、現在のWeb広告の仕組み自体は、すでに「末期症状」を迎えていると私は感じています。今後、AIなどのテクノロジーの進化も相まって、この広告ビジネスの形は大きく変わっていくはずです(あるいは終わっていくはずです)。

今日は、イライラする悪質広告のニュースから、Web広告の仕組みの限界についてお話しさせていただきました。