こんにちは。今日は6月18日、「持続可能な食文化の日」ということで、私たちの生活に欠かせない「食」について少し考えてみたいと思います。
この記念日は、2015年のSDGs採択を受けて国連で制定されました。まだ10年ちょっとの新しい記念日ですね。
持続可能な食文化が目指す「3つの柱」
この記念日が定義する「持続可能な食文化」には、大きく3つの柱があります。
1. 環境を守る
土壌を枯らさないための有機農業の推進や、魚などの水産資源を獲りすぎない計画的な漁業。そして、輸送にかかるエネルギー(二酸化炭素の排出など)を抑えるための「地産地消」の推奨です。農薬の使いすぎで土壌がダメになってしまうのを防ぎ、その土地で長く農業を続けられるようにする、まさに脱炭素やSDGsのキーワードに直結する部分です。
2. 文化を継承する
地域の気候や風土から生まれた伝統野菜、発酵食品、郷土料理などを次の世代に伝えていくことです。「食の多様性」を守ることも、持続可能性の大切な要素だということですね。
3. 人と社会を守る
ここが一番の課題かもしれませんが、深刻なフードロス(食品ロス)の削減や、生産者が適正な価格で取引できる「フェアトレード」の意識です。
コーヒー豆などを例に挙げるとわかりやすいですが、「お金になるから」と一部の作物の輸出用生産ばかりに特化してしまうと、現地の食料バランスが崩れ、いざという時に自分たちのご飯が食べられなくなってしまうリスクがあります。また、最近の日本での「お米」の価格高騰のように、バランスが崩れると社会全体に影響を及ぼします。
フードロスと私たちの意識の変化
そして、日本において最も身近で深刻なのが「フードロス問題」です。
世界には飢えで苦しんでいる地域がある一方で、日本では毎日大量の食品が捨てられています。
日本にいると、水も食べ物も無限にあるような気がして、ついつい残してしまったり無駄にしてしまったりしがちです。
しかし、日本の食料自給率は低く、多くを海外からの輸入に依存しています。異常気象による不作や、海外の戦争などの地政学リスクによって、「明日から小麦が入りません」という事態になる可能性は十分にあります。その時に慌てて「ご飯を大切にしよう!」と言っても遅いのです。
ただ、この10年ほどで日本国内でもフードロスへの関心はかなり高まったと感じています。
最近、夜のスーパーに行っても昔ほど「50%オフ」や「70%オフ」のシールが貼られなくなったと思いませんか?これは、お店側が「売れ残って値引きや廃棄をするくらいなら、最初から売れる分量だけを作る(発注する)」ように適正化してきている証拠だと思います。
また、先日お話しした「Too Good To Go」のような、賞味期限間近の食品をお得に販売するアプリ・サービスも増えています。ビジネスの観点からも、フードロス解決に向けた動きが進んでいるのはとても良いことですね。
未来の食を支える「昆虫食」の可能性
フードロスと並んで私が個人的に強い関心を持っているのが「昆虫食」です。
昨日一緒に飲んでいた知人が「生きている形がわかるものは食べられない。魚も切り身じゃないと無理だし、昆虫食なんてあり得ない」と言っていました。その気持ちはとてもよくわかります。
しかし私がイメージする未来の昆虫食は、「虫の形のまま食べる」ようなものではありません。
昆虫を粉末状にして加工食品に混ぜ込み、味も食感も全く虫を感じさせない形で、効率よく高タンパク質を摂取するための「栄養ソリューション」としての形です。
今はまだ技術的なコストがかかり、普通の肉や大豆より高くつく部分もありますが、今後異常気象や人口爆発で安定したタンパク質の確保が難しくなった時、昆虫食の技術は必ず人類を救う大きなアプローチの一つになるはずです。
今はまだ必要性を感じないかもしれませんが、将来を見据えた大切なテーマだと思っています。
今日は「持続可能な食文化の日」にちなんで、フードロスと未来の食について考えてみました。
それでは、また次回お聴きください。さようなら。