これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです
コロナ禍の時、「特別定額給付金(10万円給付)」という制度がありましたよね。皆さんも受け取られたかと思います。
あの時、緊急事態で一刻も早く国民にお金を届けなければならないのに、市役所や区役所の職員の方々がマスク姿で集まり、膨大な紙の申請書と銀行口座のコピーを一つひとつ目視でチェックしている映像がニュースで流れました。
「21世紀にもなって、まだこんなアナログなことをやっているのか!」と、多くの方が驚きと呆れを感じたのではないでしょうか。
また、当時の給付金は「世帯主」にまとめて振り込まれる仕組みだったため、「DVから逃げている家族の手元にお金が届かない」「仲の悪い親(世帯主)に給付金を全部飲み代に使われてしまった」といった深刻な問題も起きました。
当時はとにかく急いで配る必要があったため仕方なかった部分もありますが、色々と課題が残る制度設計でした。
マイナンバー×公金受取口座で「ボタン1つで給付」へ
コロナ禍のようなパンデミックだけでなく、大地震などの自然災害、あるいは昨今の急激な物価高騰など、国民に緊急の支援(給付金)が必要になる事態は今後も必ず起きます。
そのためには、いざという時に「いつでも瞬時に給付金を出せるシステム」を国が持っておくべきだと私はずっと思っていました。
そして今、ようやく「マイナンバーと公金受取口座を連携させて、簡単に自動で給付金を出せるようにしよう」という動きが本格化しています。
(※事実確認の補足:デジタル庁は、マイナンバーに紐づけた「公金受取口座」を活用し、自治体側の確認作業を大幅に減らして迅速に給付金を支給できるシステムの構築・法整備を進めています。一部の給付金ではすでに活用が始まっています。)
コロナから数年経って「やっとか」という感もありますが、これは絶対にやるべきです。
給付金というのは本来、所得制限などを設けずに「全員に問答無用で配る(後から高所得者には税金で調整する)」のが一番スピードが早いのです。
「欲しい人は紙で申請してください」ではなく、マイナンバーに公金受取口座を登録している全員に対して、役所の人がパソコンで「金額:〇万円」「対象:全登録者」と入力して『送信ボタンを1つ押すだけ』で、勝手に全員の口座に振り込まれる。
そういうシステムが完成すれば、「給付金がすぐに欲しいから、マイナンバーカードを作って口座を登録しよう」という国民のモチベーションにも繋がり、デジタル化が一気に進むはずです。
「自動給付システム」はベーシックインカムへの第一歩
私は以前から「ベーシックインカム(政府がすべての国民に無条件で一定額の現金を定期的に支給する制度)」の推進論者なのですが、この「マイナンバーを通じた自動給付システム」が完成すれば、ベーシックインカムの実現に一歩近づくと考えています。
給付金の金額が大きくなり、それが単発ではなく「毎月自動で」行われるようになれば、それはもう立派なベーシックインカムですからね。
さらに究極の未来を妄想するなら、そもそも「銀行口座(公金受取口座)」すら必要ない社会が理想です。
生まれながらにして国民全員に「マイナンバーと紐づいた仮想通貨(暗号資産)のウォレット」が強制的に割り当てられ、政府が発行するデジタル通貨(デジタル日本円やCBDCのようなもの)が、直接そのウォレットに問答無用で振り込まれる仕組みです。
Web3が実現する「消えるお金」と「使途の限定」
このデジタル通貨(Web3の技術)を使えば、さらに面白いことができます。
例えば、「消えるお金(使用期限付きのデジタル通貨)」です。
政府から給付されたお金を、「支給から3ヶ月以内に使わなければ、自動的に消滅して政府の国庫に戻る」というプログラム(スマートコントラクト)を組み込んでおくのです。
本当に困っている人はすぐに使って経済を回しますし、お金に余裕があって使わない人の分は勝手に戻るので、無駄な財源のばらまきを防げます。
さらに、「この給付金は、飲食店やスーパーの食料品など『衣食住』に関わる支払いにしか使えません」というように、お金の使い道を限定することも技術的には可能です。(どこを対象にするかで利権が絡みそうなので難しいところですが…)
また、ブロックチェーン技術を使えば、そのお金が「誰のウォレットから誰に渡ったか」がすべて記録されるため、「亡くなった高齢者の年金を家族が不正に受け取り続ける」といった年金詐欺なども完全に防ぐことができます。本当に必要な人が、必要な分だけ正しく使っているかを把握できるのです。
私が考える理想の社会は、こうしたテクノロジーを活用した「無駄のない、迅速で透明な給付システム」が整った社会です。
そのためにも、今回の「マイナンバーと公金受取口座を活用した給付システム」の構築は、未来への非常に重要な第一歩だと思っています。デジタル庁にはぜひ頑張って推進していただきたいですね。
今日は、給付金とマイナンバーのニュースから、私が妄想する未来の経済システムについてお話しさせていただきました。