これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです
日本の厳しい「値上げラッシュ」の波は、ついにスマホの王様と庶民の味方の両方に本格的な影響を及ぼし始めました。
先日、AppleがiPhoneの日本国内価格を値上げするというニュースが飛び込んできました。前回のApple製品の価格改定ではiPhoneは見送られていたため、「いよいよ来たか」という思いです。今回はこのインフレ社会における企業の値上げと、我々の生活のこれからについて考えてみたいと思います。
iPhoneの日本独自値上げとスマホ市場:
今回のiPhone値上げは基本的に「日本のみ」で実施されました。
これまでも「日本のiPhoneは他国と比べて意図的に安く設定されている」と指摘されることがありました。今回の値上げは「円安」が直接の引き金であることは間違いありませんが、グローバル市場における「本来の適正価格」に修正されたという見方もできるでしょう。
秋の新型iPhone発表のタイミングで値上げされると予想していましたが、それよりも早い時期での改定となりました。ちょうど先日開催されていたAmazonのセール等で値上げ前に購入できた方は非常にラッキーだったと言えます。
また、iPhoneの新品価格が上昇すれば、連動して中古市場の価格も確実に上がります。現在キャリアなどが提供している「2年間で実質1円」といった販売プログラムは、端末の将来の中古下取り価値(残価)を前提に設計されています。(※ファクトチェック補足:現在、電気通信事業法により「1円端末」に対する規制は厳格化されており、割引上限は原則4万円に制限されていますが、返却プログラム等を駆使した実質的な低価格プランは形を変えて残っています。)中古価格の相場が上がることで残価設定も維持しやすくなるため、この手の残価設定型購入プログラム自体は当面継続されるのではないかと僕は予想しています。
サイゼリヤの値上げ示唆とインフレの受け入れ:
もう一つ、物価高に関連する大きなニュースがありました。あの「サイゼリヤ」の株価がストップ高になるほど急騰したのです。その理由は、これまで「値上げはしない」と頑なに明言していたサイゼリヤの社長が、ついに価格改定(値上げ)を視野に入れていると示唆したためです。
消費者からすれば値上げは痛手ですが、投資家や株主からは「ついに適正な利益確保に動いた」として非常に高く評価された形です。僕も友人たちとサイゼリヤで食事を楽しむことがありますが、メニューを減らし、店舗の動線をシンプルにし、徹底的に無駄を削ぎ落とす彼らの企業努力は店内にいるだけでひしひしと伝わってきます。
しかし、いくらお客さんがたくさん来てくれても、現在の超低価格のままで、都心の一等地の家賃や高騰する人件費・食材費を賄うのはもはや限界に達しています。
日本は食料もエネルギーも海外からの輸入に大きく依存しているため、世界的なインフレの波から逃れることはできません。「値上げをせずに耐える」というフェーズはとうに終わり、これからは「適正に価格を上げ、その利益を従業員の給料アップに還元し、消費者がまたお金を払う」という健全な経済の循環を作っていくしかありません。
このインフレ傾向は来年で終わるようなものではなく、少なくとも2030年頃までは続く長丁場になるはずです。世の中のすべてのものが値上がりしていくという現実を受け入れ、この新しい経済の波をどう乗りこなしていくか、僕たち自身もしっかりと考えなければならない時代に突入しています。