これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです
秋春制への移行という大きな変革期を迎えているJリーグですが、ここにきて新たに「J4(仮称:Jチャレンジリーグ)」の創設を目指す動きが出てきているというニュースがありました。今回はこのJリーグの階層構造と、J4創設の意図について僕なりの考察をお話しします。
現在のJリーグとJFLの複雑な関係
まず前提として、現在Jリーグはプロリーグである「J1・J2・J3」の3つのカテゴリーで構成されています。そしてその下に、アマチュア・社会人チームの最高峰である「JFL(日本フットボールリーグ)」が存在しています。
Jリーグ(J3)に参入するためには、JFLで良い成績(原則2位以内)を収める必要があります。しかし、JFLで上位になれば自動的にJ3に上がれるわけではなく、「Jリーグクラブライセンス」と呼ばれる厳しい条件をクリアしなければなりません。
この条件の中には「平均入場者数が規定数を超えていること」や「Jリーグ基準を満たすスタジアムを保有していること」などがあり、特に観客動員の条件は、人口の少ない地方のクラブや、すでに近くに競合するJクラブがある地域のチームにとっては非常に大きなハードルとなっています。
さらに重要なポイントとして、JFLに所属しているすべてのクラブがJリーグ(プロ化)を目指しているわけではないという実情があります。Honda FCやソニー仙台FCといった企業チームなど、アマチュアとして活動しながらもJ3クラブを凌駕するほど強い「門番」のようなチームが存在します。つまり、JFLには「プロになりたいチーム」と「アマチュアの最高峰であり続けたいチーム」が混在しているのです。
なぜ今、J4が必要なのか
こうした背景がある中で、今回浮上したのが「J4(Jチャレンジリーグ)」創設の構想です。
JFLを純粋な「アマチュア・社会人の最高峰リーグ」として位置づけたまま、プロを目指すチームだけを集めて競い合わせる環境(J4)を作るというのが、この構想の大きな狙いだと考えられます。プロを目指すクラブ同士で切磋琢磨することで、昇格への道筋や経営理念のベクトルがはっきりし、ファンにとっても分かりやすい構造になります。
また、最近ではJ3からJFLへ降格するチーム(いわゆるJリーグからの脱落)も出てきています。(※ファクトチェック補足:過去にはいわてグルージャ盛岡などが降格の危機に瀕し、直近ではアスルクラロ沼津などが入れ替え戦の対象となるなど、J3下位の降格リスクが現実のものとなっています。)
元Jリーグのプロクラブが降格した際、プロ化を目指していないチームも混在するアマチュアのJFLに行くよりも、同じくプロフェッショナルを目指す「J4」という受け皿があった方が、クラブの経営的にもビジネス的にもステップアップや再起のモチベーションを保ちやすいという側面もあるでしょう。
観客動員やスタジアムの要件など、Jリーグ入りへの厳しい条件がJ4創設によってすぐに緩和されるわけではないでしょうが、「プロを目指すための準備期間・登竜門」としてのリーグが存在することは、ビジネス観点から見ても非常に理にかなったアイデアだと僕は思います。
海外のサッカーリーグのように、より細かい階層分けが整備されることで、日本サッカー界の裾野がさらに広がっていくことを期待しています。