ふるさと納税の問題点 ~館山市のYOSHIKIさんワインの例と、泉佐野市のAmazonカードの例~


数年前より始まった”ふるさと納税”という仕組みがあります。

自分の好きな自治体に寄付をすると、その分所得税や住民税が安くなる制度です。自治体は寄付をしてくれた人にお返します。具体的には農産物、海産物のような食べ物だったり、宿泊券だったり、まちまちです。

どうせ税金を納めるならなにか物をゲットできたほうがいいわけで、徐々にふるさと納税をする人が増えていっているようです。

実はこちらもふるさと納税をしてまして、今日、立派なタラコと明太子が届きました。しばらく日本酒まっしぐらです。

(ちなみにお酒のふるさと納税もあります)

ふるさと納税の問題点

ふるさと、というのもあいまいなネーミングでして、自分の出身地に納税しなきゃいけないルールはありません。

縁もゆかりもない土地へ納税することもできます。というより、みなさんほとんどそうだと思いますけどね。

自分のほしい返礼品をくれるところに寄付するのが一般的でしょう。

しかし返礼品は、その土地でできたものでなければならないというルールがあります。

自治体によっては肉や海産物など人気の品を出せるところもありますが、場所によってはそんな都合よく人気の返礼品を用意することは難しいかもしれません。

このふるさと納税ですが、どうしたって地域によって納税額は異なっています。

返礼品の品はどこまでOKなのか曖昧

昨年、YOSHIKIさんが作っているワインを千葉県館山市が返礼品として扱っていましたが、それを中止にするという発表がありました。

これは総務省がふるさと納税の返礼品について厳しく規制をかけたからです。

YOSHIKIさんは館山の出身ですが、総務省の地場産品以外であるというリストに名指しでリストアップされてしまったことによります。

たしかにYOSHIKIさんのワインはカルフォルニア産であり、館山産ではありません。

でもカルフォルニア産とはいえ、ゆかりのある人物のもので、これが地場産ではないとされてしまうのは厳しいですね。

例えば多くのふるさと納税でぬいぐるみがありますが、そのぬいぐるみは地域にゆかりのあるキャラクターなのでしょうが、そのぬいぐるみが作られたぬいぐるみ工場はいったいどこの地域にあるのでしょうか?

(ちなみにYOSHIKIさんワインですが、自分もファンの方からプレゼントでいただき飲みましたが、めっちゃ美味しかったです。 )

泉佐野市はぶっちぎった

今、ふるさと納税で大きな話題になっているのは泉佐野市です。

泉佐野市は、Amazonのギフトカードを返礼品にしています。ちなみに泉佐野市は以前よりぶっちぎってまして、2017年は日本一の納税金額となりました。

このAmazonギフトカード、当たり前ですが地産品どころか、縁もゆかりもありません。セーフか、アウトか。グレーゾーンか。

いや、これはアウトでしょう。

もともとこういった自治体があるから総務省も厳しくなったんですが、それでやむなく取りやめにした館山市のようなケースもあれば、それに反発するかのように真っ向から立ち向かう泉佐野市もあります。

なんだかなーという感じもします。ふるさと納税は仕組みのアイデアとしてはとてもいいので、もう少しモヤモヤしなくてすむような制度にしてもらいたいものですね。