南米にベネズエラという国があります。国名は有名かと思いますが、ピンポイントで白地図で指をさせる人はどれくらいいるでしょうか。
南アメリカの上の方、ブラジルの上、コロンビアの横にあります。
カリブ海と大西洋に囲まれた国です。そしてこれは自分も初めて知りましたが、石油の埋蔵量が世界一だそうです。
野球が好きな方でしたら、ベネズエラは野球の強い国として認識している人も多いことでしょう。 ベイスターズのラミレス監督や、ロペス選手など、ベネズエラ出身の野球選手は多いです。
二人の大統領
そんなベネズエラには二人の大統領がいます。
1人は、もともと大統領だった人。 マドゥロ大統領です。
独裁的な政治手腕をとっていますが、名家の生まれというわけでもありません。もともとバスの運転手などをしながら、選挙活動のボランティア活動などを経て政治の世界に入っていきました。
そんなマドゥロ大統領は1月に再選を果たし、大統領として二期目を迎えました。しかし、そこで選挙の不正があったとして、我こそが大統領だと宣言をした人がいました。
それがグアイド暫定大統領です。35歳、若きリーダーですね。
これがベネズエラ国内だけで話は終わらず、この二人の大統領について国際的にどちらを支持するかで二つに割れてしまっています。
アメリカは若きグアイド暫定大統領を支持しており、NATO各国もそれに続いています。日本もこれに続いています。
ロシア、中国、トルコなどはマドゥロ大統領を支持しています。
そう、この二人の大統領は、なにかアメリカ、反アメリカの構図へと変わってしまったのです。
意味の解らないインフレ率
マドゥロ大統領は原油依存の経済失政から抜け出せず、2600%ものインフレ率を生み出しました。
新たな通貨を発行したり、さらにそれと並行して世界初の国家が発行する仮想通貨を発行するなどの試みをしましたが、インフレは抑えることができませんでした。
これは国民の生活に大きな影響を与えることになります。
物価上昇率が10%上がるというのは、100円のものが110円になるということです。
2600%上がるということは、100円のものが…
2700円になるってことなのかな?計算あってるのかな?
ですが、さらなる事態がベネズエラを襲っています。
なんと今回の政治的混乱が原因で食料品や衣料品が不足し、物価上昇率は2680000%となっています。
つまり、100円のものが…いくらになるんだ?268万円?よくわからん!
もうインフレってレベルじゃないです。生活できるはずもないでしょう。
新しい大統領を立てたくなる気持ちもわからないでもないですが、今回の出来事はある種のクーデターのようなものでもありまして、国際情勢の動きも含め後どんな風に決着をつけるのかにも注目です。
2019年の国際問題の焦点の一つになることでしょう。