ツルハシビジネスなんて言葉があります。
好景気になっている分野で、そのもので勝負するのではなく、そのインフラで勝負するようなことをいいます。
といっても説明だけだとわかりにくいですが、イメージとしてはこんな感じです。
たとえば、過去に何度か来ているバンドブームですが、そのときバンドを組んでメジャーデビューして大儲けしようぜ!ではなく、楽器をバンバン売って大儲けしようぜ!という側に回る感じですね。
どうしてツルハシかといいますと、1800年代にアメリカで金を一発当てて大儲けしようぜ的なブームがありました。その時に、みんなはこぞって金脈を掘り当てに出かけたわけです。
そのため、みんなはこぞって金を掘るための道具、ツルハシを買うわけですね。それないと掘れないですからね。
金は誰でも掘ればとれるわけではないですが、ツルハシはみんなが買ってくれたと、そんな感じでツルハシビジネスなんて言われています。
グラボが在庫切れ?みんなゲームしてるわけじゃない
さて、グラボが在庫切れになっているというニュースがありました。グラボというのは、自作PCに使うパーツのことです。グラボはいれなくてもPCは作れますが、ゲームなどをしたい人は高性能なグラボを積むのです。
みんなそんなにゲームしてるの?
なんて思いましたが、原因は違うところにありました。
古田雄介のアキバPickUp!:購入制限は3月中旬まで……!? 枯渇が続くグラフィックスカード(ITmedia PC USER) – Yahoo!ニュース
その原因は仮想通貨のマイニングにありました。
ゴールドラッシュに続け?仮想通貨のマイニング
仮想通貨はコンピュータ上のお金ですので、維持にはもちろんコンピュータが必要になります。しかし、誰かがまとめて管理しているわけではなく、そのお金の流れを管理する帳簿は協力してくれる人がみんなで管理する仕組みになっています。
具体的には、手持ちのパソコンなどをネットワークにつなげ、そのパワーを供給する仕組みとなっています。その報酬として、お金がもらえます。仮想通貨のマイニング(採掘)というと何もないところから仮想通貨が出てくるようなイメージもありますが、実際にはこんな感じのイメージです。
コンピュータの維持費として、コンピュータ自体のお金の他に、電気代がかかります。パソコンというのは意外と電気代がかかるものなのです。また、コンピュータの寿命も稼働時間が増えるので早くダメになってしまいます。仮想通貨マイニングがブームになってから、世界中の電力使用量が増えているなんて話もあるくらいです。
日本は電気代が高く、普通のパソコンでマイニングをしてもなかなか利益がでないなんて話もあります。しかし、うまくやれば、仮想通貨自体の値動きもありプラスにできるという話も。そこで、高性能のパソコンを作る方へと関心の矛先が変わるわけですね。
仮想通貨のマイニングになぜグラフィックに関する機能が必要かというと、グラフィックに関わる性能がマイニングに関わる性能と近いから、グラフィック処理が優れていればマイニングの処理も優れている、ということになるようです。
グラボにこだわる人などコアなゲーマーだけでしたが、今は別の需要ができてしまったということで、しばらくグラボ不足は続くようです。値段も高騰しています。まさにツルハシ状態ですね。