アメリカで大統領による国家非常事態が宣言されました。
非常事態?
そんな大変なこと起きてるの?
って思う人も多いでしょう。
国家非常事態というと、戦争とか災害とか、そんなレベルのイメージありますからね。
今回の非常事態宣言はメキシコとの国境に作る壁の予算のためです。
というのも、この壁を作る予算があんまり出せないことになってしまったようで、そのため非常事態宣言をだして別枠で予算を作ろうとした感じですね。
壁を作る是非については置いておいて、今回は国家非常事態宣言について調べてみようと思います。
国家非常事態宣言するとどうなる?
国家非常事態宣言は各国でありますが、だいたいどれも同じような効果があります。
大統領などその国のトップの人間が、議会の承認がなくともあれこれやれるようになります。
そして場合によっては人の移動に制限がでたり、財産が国に管理されたりなどされる可能性もあります。また、軍を海外へ派遣することも可能になります。
逮捕令状がなくても逮捕できるようになったりとかもします。
緊急事態時はスピード感が大事ですからね。
日本で発令された国家非常事態宣言
では、日本では国家非常事態宣言はどのようなときに起きたのでしょうか?
実は、現憲法下に置いて総理大臣から国家非常事態宣言がなされたことはありません。
1948年に関西で起きた阪神教育事件のときに国家非常事態宣言がでましたが、それはGHQによるものでした。
2011年の東日本大震災でも出ていません。このときは原子力緊急事態宣言が発令されました。これが発令されますと、すべてが総理大臣の指揮下に入り、地方自治体や原子力事業者を総理大臣が直接指示できるようになります。
あの地震でも出てないくらいですから、今後日本で国家非常事態宣言が発令されることがあるというのは、よほどのことですね。
世界で発令された国家非常事態宣言
世界では何度か発令されています。
2001年の同時多発テロのような、大きなテロのときは国家非常事態宣言が発令されました。
また、クーデターがらみでも何度か発令されています。ネパールでは国王をはじめとする王族が大勢殺害された事件が起きた時に発令されました。
そう考えると、今回のアメリカでの国家非常事態宣言についてはそのレベルなのかといわれると疑問が残るところではあります。野党はもちろんのこと、与党でも意見が割れているようで、今後の動きも気になるところです。