精神と時の部屋や移動中の宇宙船など、ドラゴンボールにはたびたび重力に負荷をかけて劣悪な環境を生み出すことによりよりパワーアップできる修行ができる…というシーンがあります。
この過重力について、実際に研究が進められています。
本当に運動習得能力は向上するのか
重力を2倍、3倍と増やしていくと、本当に運動取得能力は向上するのでしょうか。
もっともスポーツでも、あえておもりを付けて練習するみたいな話もありますが、体全体が重くなるのでそれともまた違う感覚なのでしょうか。
そんな興味深い実験で、本当に能力が向上する可能性を見出しています。
過重力で運動習得能力向上=ドラゴンボールの効果実証-中部大:時事ドットコム
この実験は運動能力といっても、筋肉がどうこうとかではないのですが、視界がずれるゴーグルをしたうえで、タッチパネルで正しくボタンを押せるか、という内容になっています。
今後スポーツなどの世界に活かせるのか、これからも研究が続けられるでしょうが、過重力下でトレーニングをするという話もあながち漫画の世界だけではないのかもしれません。
重力を作るのは大変
では、実際に例えば特定の部屋の重力を上げたり下げたりすることはできるのでしょうか?
重力というのは重いものにひかれあうという万有引力の法則によって生まれた自然現象でして、この近くに地球というあまりにも重い物体があるだけに、ドラゴンボールのように簡単に重力をコントロールするのは非常に難しく、特定のトレーニングルームの重力を何倍にするというのは難しいです。
おそらくこの先、どれだけ技術が進んでもこればかりは難しいかもしれません。
ですが、重力を別の形で表現することは可能で、例えば飛行機で上空までいってそこから部屋を落とせば地面にたどり着くまでは無重力のようになりますし、逆にロケットに部屋を乗せて上空へ飛び立てば、それなりに重力が強まるような状態になります。
それらはもちろん一時的なもので、その状態を長く続けるにはかなり大がかりなものが必要になります。
じゃあ宇宙だとどうだろうという話ですが、移動していればその重力になるかというとそういうわけでもなく、加速を続けなければなりません。同じスピードで移動しても、慣性の法則があるので、宇宙だと移動しているのかしていないのかよくわからない感じになります。
これもなかなか大変で、なにかのSFアニメであったように、人工重力がどうのこうのというのはなかなか難しいのです。
そのかわり、遠心力を使って重力を作り出す方法があります。これのほうが現実的で、宇宙船の周りに観覧車みたいなのを作ってそれをぐるぐる回せば、重力っぽくなります。
スペースコロニーに重力があるのはこのためです。
とはいえ地球上で再現するのは大変かもしれません。
精神と時の部屋、あったらちょっとだけ入ってみたいものですが、5分ももたないかもしれませんね。