治験というバイトがあります。
正確には治験の有償ボランティア、という位置づけです。
治験ボランティアとは
どこかでみなさんも一度は聞いたことのあるバイトかもしれません。
中には通院するものもありますが、数日間入院して、決められた薬を飲み、体がどういう変化を起こすか、採血などしながら実験をすることになります。悪く言えば実験台になるような感じです。
基本的にはその数日間、どこかに遊びに行くことはできませんが、中でゆっくりすることができます。もちろんご飯もでますし、ゲームするのもよし、読書するのもよし、自由時間がとにかく長いです。
そしてなによりも、高収入。数日間何もしないで高収入をゲットできるということで、若者から主婦の間まで、一定の人気を常に保っているバイトです。
治験で死者がでた
実験台といっても、もちろん厚生労働省の指導による臨床実験ですので、よほどのことがないかぎり、なにか起きるなんてことはありません。
しかし、先日そのよほどのことが起きてしまいました。
エーザイ新薬治験で健康男性死亡 極めてまれ、厚労省が調査(共同通信) – Yahoo!ニュース
これはなかなか衝撃ニュースです。
しかし、これが薬のせいで死んだのか、たまたまなんかがあって死んだのか(そんなことあるのかわからないけど)、まだ因果官営は調査中とのことです。
自分の知る限り、治験で人が死ぬというのは聞いたことがありません。亡くなった方と苦しの相性が悪かったのか、たまたま当たった薬が悪かったのか、とにかく不運としかいいようがありません。残念なことです。
やる前に医師から説明はあると思いますが、実際にこういうことは起きないだろうと思ってやっている人ばかりでしょうからね。
(気になって調べてみたら、海外では稀に死亡例もあるそうです)
治験なしで薬は作れない
とはいえ、じゃあ治験は危ない、やめるべきだ…とはなりません。
新薬を作って、動物実験、実際に人への臨床実験、これなしで新しい薬を世の中に売り出していくのは難しいでしょうね。こればかりは、どれだけ技術が発達しても避けられないかもしれません。
どうしたって、そのリスクを背負って誰かがやらねばならないわけです。ただ今回のことは厚生労働省も各製薬メーカーも衝撃だったことでしょう。
しっかりと原因を究明して、今後に活かしてほしいとは思います。