Twitterの感情の波というのはすさまじいものがあります。
昔からそうだったかな?と記憶をたどるも、あまり昔のことは思い出せないですが…まぁTwitterの利用者が増えた時期的なタイミングもあるかもしれませんが、東日本大震災あたりのころから少し変わり始めたような気もしています。
今はいい意味でも悪い意味でも、右に行くときは右へ、左に行くときは左へ(政治的な左右ではなくて)というような、一つ一つのツイートが逆向きのものを飲み込んで巨大な津波になって動くようなイメージがあります。
戦争は昔から情報戦
戦争と情報というとなんだかインターネット時代のイマドキの話のように聞こえるかもしれませんが、戦争は常に情報戦です。
この情報には二つ意味があって、一つは敵の戦力や懐事情を知るという意味での情報、もう一つは情報を使って国民の意識をどう変えるかということです。
新聞だけではなくラジオやテレビといった巨大メディアが登場し、メディアを使ってどう民衆をコントロールするかというか、というのが重要になっていきます。いくら強い政府と強い軍隊があったところで、国民が戦争に乗り気でなければなにもできませんからね。
そういう意味では、昔のメディアなんてフェイクニュースだらけだったかもしれません。
日本も太平洋戦争時は国全体がそういうモードになっていましたが、今となってはどうしてそんなことを…と思う人も多いでしょう。ですが、そう思う人もそのころに生まれていたら、当たり前のようにその渦の中にいたはずです。
まぁ自分もその時代に生きたわけでもないので、本当はどうだったかはわかりませんけどね。
ツイッターで戦争に勝つ
ツイッターで戦争に勝つ時代、という記事がありました。
「Twitterで戦争に勝つ時代」はもう到来している。信憑性がつかめない情報の荒波の中で、暗躍する国や組織に抗うために(FINDERS) – Yahoo!ニュース
こういったSNSは良くも悪くもというところで、もし太平洋戦争の時代にツイッターがあったらどうだったでしょうか。
テレビ全盛期の時代は、テレビで戦争を流すことで、あの国はなんてひどいことを…という印象を国民に持たせることができました。戦争を正当化する、ということです。メディアを使った感情コントロールはそこまで難しいことではありません。
SNSが登場すると、そうもいかなくなってきます。これまで聞けなかった相手方の国民のリアルをも知ることができるからです。そういった動きが、戦争を止められる方向へ進むこともあります。
もし太平洋戦争のときにツイッターがあれば、東京大空襲などあちこちで中継され、そういった映像がアメリカにも伝わるので、世論もまた別のものになるわけです。
一方でフェイクニュースを巧みに使い、右といえば右、左といえば左になりやすいSNSの特性を活かしつつ、感情コントロールをうまくできれば、昔のように国民を煽ることも可能でしょう。恐ろしいのは、テレビがこう言ってるから、政府がこう言っているから正しいという理由から、みんながこう言ってるから正しい、に代わることでの正当性の高さです。
まぁ極端な例ですが、政府がSNSの偽アカウントを100万アカウントを作って、巧みなフェイクニュースを作ってそれを拡散したりいいねを押すわけですよ。そしてもし違うことをいう意見があれば、それを一斉に叩いてしまうわけです。
いやいやそんな…と思う人も多いでしょうが、エンターテイメント業界では政府が主導でYouTube再生数を稼ぐ、というようなこともあったなんてうわさ話もあるくらいですからね。超極端な話題でそれが起きると不自然ですが、ありそうな話をありそうなレベルから、少しずつコントロールしていくわけです。
また、これのすごいところは外国でもこれを行うことができるわけです。外国の力が日本のテレビ局で都合のいい映像を流すのは難しくとも、日本語で日本のSNSを使い、日本国民の感情をコントロールすることができます。これは昔の戦争ではありえないことでした。
フェイクニュースを見抜く難しさ、人間の持つ悪意のない正義感、そういったところをどうついていくかというところですね。それに立ち向かうのはとても大変なことです。
よかれと思って自分もまたその戦争に加担してしまうわけです。
21世紀型の戦争、知らない間にあなたのタイムラインでも動き始めているかもしれません。