トランプ大統領がグリーンランドを買う、という報道がでたのが8月16日のこと。
そのときはトランプ大統領が関係者に話したという感じで、アメリカの決断としてという感じのものではありませんでした。そのときはそのまま話が終わるかとも思いましたが、グリーンランドを管理しているデンマークとしては面白くない感じでもあり、デンマークとアメリカの首脳会談が延期するという国際問題にまで発展しました。
グリーンランドとは
その前に、グリーンランドとはいったいなんなのか、確認しておきましょう。
グリーンランドは北極に近いところにある、とても大きな島です。世界最大の島で日本の五倍以上もあります。
北にあるのでめっちゃ寒いです。夏でも昼間は10度ほど。そしてその土地のほとんどは氷の下であり、人が住める場所も少なく、人口も5万人ちょいくらいです。
グリーンランドという名前ですが、緑豊かな場所ではありません。
もともと先住民がいて、その後ノルウェーの支配下になります。ただ、そのノルウェー自体がデンマークの支配下になったことで、1500年代よりデンマークの植民地となります。
現在はグリーンランドは自治も行っていますが、デンマークにも議員を送ることができるというイレギュラーな仕組みになっています。グリーンランド内では独立を望む声もあるそうですね。
グリーンランドをアメリカが欲しい理由
アメリカだけではなく、領土を拡大したいという気持ちはどこの国でも考えていることでしょう。
これまで武力で領土を広げるのが一般的でしたが、ここまでストレートに買う、という方法で模索しているのもトランプ大統領らしいですね。
しかしこのグリーンランド、先述の通り人が住むには寒すぎます。なんせ、そのほとんどがめっちゃ寒い地域なのです。
アメリカがグリーンランドを欲しい理由は三つあるといわれています。
一つは、北極圏の支配です。北極圏にはなんせロシアが近いところにいるので、グリーンランドをアメリカにすることでロシアをけん制するわけです。
もう一つは資源です。まだまだ未開の地に多くの資源があるといわれています。しかしあまりにも厳しい場所ですので、現段階ではまだまだ開発をするのは難しそうです。
最後に、将来の地球温暖化に備えて北の方を…なんて話もありますが、まぁこれは深読みしすぎでしょう。
グリーンランドに限らず、世界中の未開の場所をロシアや中国なども狙っているという話はいくつかあります。昔は植民地にするとかそういう形で領土を広げていましたが、今の時代はお金の影響が強いですね。むしろ領土にするわけではなく、事実上の支配にしてしまうほうが手っ取り早いのかもしれませんが。
これもまたある意味、21世紀型の戦争なのでしょうか。