10月からの法改正で、いろいろとルールが変わろうとしているスマホ業界。
しかし転んでもただでは起きぬということで、各キャリアがどのような手を打つのか、興味深く見守っている?ところです。
今回の法改正は各キャリアにとっても違約金が取れない、端末代を割り引けないと名目上の値上げをせざるを得ないのか、身を切らなければならないのかという内容のもので、対応が気になるところでした。
楽天のつまづき
10月より新規参入が予定されていた楽天モバイルは、事実上のスタート時期を遅らせることになります。
楽天については基地局の配備が追い付いていないとかねてより報道されていましたが、この背景にはHuawei問題も大きく関係していると思われます。というのも、Huaweiは目に見えないインフラ技術でもその製品は使われており、そういったところで使えなくなるというところで、Huaweiのスマホがどうこうよりも大きな痛手を負ってしまったわけです。
今回の楽天のつまづきは、他社にとってはある意味ラッキーだったかもしれません。そこまで動向を気にせず、プランを打ち出せますからね。
ソフトバンクの一手が興味深い
ソフトバンクが機種代が半額になるという「半額サポート+」というサービスを打ち出しました。
これはスマホ端末を買うとき、必ず48ヶ月で支払いをさせ、半分のところでソフトバンクの指定の方法で機種変更すれば、残りの支払いは免除になるというものです。
たしかに事実上の半額と言えるでしょう。
法改正では機種代を値引きできる上限が決められました。最近のスマホは10万円越えも多く、その半分の5万円を値引きとなると法律にひっかかります。
ですが、この法律はあくまで通信と端末をセット売りする場合の話です。
今回の「半額サポート+」は単純に端末だけを売ることが目的ですので、法律には引っかからないのです。
このサービスの面白いところは、他社でも使えるということです。
ソフトバンクで端末を買い、ドコモで使うなどもできます。
しかし、ソフトバンク以外の回線を使うと、100日はSIMロック解除ができず、100日我慢しないと他社では使えません。
これもまた絶妙な期間です。待てそうな100日、ってところがポイントですね。
この「半額サポート+」ですが、いろいろめんどくさがり&自分のスマホを常に新しいものにしておかないと気が済まない人にはいいかもしれません。というのも、iPhoneなどはぶっちゃけどこで買っても値段がそこまで変わらないので、総支払金額だけで考えたら確実に2年に一度新しいのに変える前提であるならばいいのかもしれませんが…
しかし、2年後に今使っている端末が回収されてしまったり、毎月謎の事実上の分割手数料だろうという金額を支払うなど、冷静に考えれば確実に2年に一度機種変更をしたとしても、やっぱりこれは使わないほうがいいのかなとも思います。
法改正でユーザーを縛りにくくする法律になりましたが、ユーザーは半額という魅力を求め、自ら縛られに飛び込んでいくわけです。とても興味深いですね。