プラザ合意から35年、そもそもプラザ合意ってなんだっけ?


今日はプラザ合意から35年となる、9月22日です。

もうそんなに経つのか…と思いにふける人は少数派でしょう。そもそもプラザ合意とは何だっけ?という人の方が多いかもしれません。

プラザ合意とは

プラザ合意のプラザは、プラザホテルのプラザです。

ニューヨークのプラザホテルに当時の経済大国であるアメリカ、イギリス、フランス、そしてベルリンの壁以前ということで西ドイツ、日本の経済の担当者が集まり、プラザ合意がなされました。

日本は当時の大蔵大臣でもあった竹下登がこれに参加しています。

当時、アメリカはあまりにも貿易赤字を出していました。日本は貿易黒字を出し過ぎていて、ボイコット運動などもされていたほどです。

この理由の一つが、今では考えられない水準での円安ドル高であったからです。日本にとっては円安ですので、日本で作ったものを海外で売ればめっちゃ利益がでるわけです。

しかしアメリカとしてはこれはしんどいということで、ちょっとドル高にできるように各国が為替に手を出してもらって、アメリカの貿易赤字を減らすためによろしくどうぞ、というのがプラザ合意です。

この発表がなされてから、ドル円は急激に円高になります。24時間で10%も動き、最終的には240円ほどから一気に120円台ほどまで円高になるというすさまじい動きをしています。当時FXとか流行してたら、お祭りの1年間だったでしょうね。

ちなみにドル円が半分になるということは海外旅行が今までの半額で楽しめるということですので、このあたりから海外旅行がさらにブームになっていった、なんて話も。

これがバブルのきっかけになった

このプラザ合意が周り回って日本のバブル景気のきっかけになったのではないか、という見方もあります。

このプラザ合意で、日本は急激に円高になります。まぁ円安がいい、円高がいいというのはケースバイケースなんですけど、急激なドル円の変化は日本の経済にも大きな影響を与えます。特に日本は円安による輸出で稼いでいたところもあり、そういったところは大打撃です。

そこで日本の経済のダメージを食い止めるために、市場にガンガンお金を流す財政出動をします。これによりお金が溢れます。あふれたお金の使いどころがなく、不動産を買います。不動産の価値が上がります。お金が増えます。バブルです。

まぁ実際はこんな単純な話でもないんですけど。

次世代のプラザ合意は起きるのか

それにしても、政府の介入でここまで極端な為替の変化が起きるというのは今では考えにくいことですね。

それはもちろんアベノミクスでぐんぐん円安にはなっていきましたし、為替にはどの通貨も政府のコントロールはもちろん含まれているとは思いますけども…

しかし、この85年のプラザ合意のようなことはもう起きないのかなと思います。というのも、やはり為替というのはあまりにも巨大で、一度動いてしまうともう政府のコントロールが効かない状態になってしまうからです。このプラザ合意の際も、まさか最終的にここまで円高になるとは思わなかった、という話もあります。

また、そもそも論として、為替の問題でアメリカが貿易赤字が出ていたのではなく、単純に日本の電化製品や自動車が優れていたからではないか、という考え方もあります。また、日本としては最終的にアメリカに屈する形となりますが、当時のドル高の理由は金利にあるのでは、と言っていました。強国アメリカのわがままに振り回されていた感は、正直ちょっと感じます。

まぁ今は仮想通貨もありますし、投機目的はそっちにいって、為替は市場に任せ比較的安定した動きになるんじゃないかなぁ、とは思っています。

あれから35年、今でもアメリカは強いですね。2020年代の経済はこれからどうなるでしょうか。