今日11月21日は、任天堂がスーパーファミコンを発売して30周年という節目の1日です。
あれから30年、ゲームも進化し、インターネット対応は当たり前、容量もすさまじいほど増え、30年前と比べてみたらそれこそ月とスッポン。
しかし、30年前のスーパーファミコンはグラフィックも音楽もこれまでのファミコン時代から遥かに進化し、相当なインパクトがありました。
音楽で見るスーパーファミコン
実は講義の中でゲームの話をするんですが、音楽的な側面でゲーム機を紹介しています。
小難しい話を抜いて話すと、ファミコンはどうしても同時に音を出せる数に限界がありました。
同時に音を出す、というと、ドラムとベースとギターで3つでしょ、と思う人もいるかもしれませんが、そうではありません。
ギターは弦が6本ありますので、全部出したら6つ出すことになります。そういうカウントの仕方です。ドラムでキックとスネアが同時に音がでたら2つになります。
なかなかシビアです。この中で、さらに効果音も必要です。
すぐにパンクしてしまうわけで、当時のゲーム音楽作曲家たちは多くの工夫を行いました。
スーパーファミコンになるとその制限が少し緩和され、よりきめ細かい音楽的表現が可能になります。
また、PCM音源がファミコン時代よりも使いやすくなります。PCM音源というのは、録音した音を流すことができるようになる技術です。
これはファミコン時代にも一応あったんですが、あまりにも制限が強すぎて声などは入れることはできませんでした。
スーパーファミコンになるとここが強化されることにより、「波動拳」「竜巻旋風脚」といった声を収録し流すことができるようになります。
今でこそセリフ付きゲームなんて当たり前ですが、当時ゲームなのにしゃべったというのがいかに衝撃的だったことか。
プレイステーションとの関係
ある程度の世代の方だと、このスーパーファミコンとプレイステーションあたりがゲームど真ん中という方も多いでしょうね。
実はプレイステーションは今でこそSONYが発売しているゲーム機というイメージが強いですが、本来はCD-ROM搭載版のスーパーファミコンとしてSONYと任天堂が共同開発していたものです。
実際にはいろいろあって販売されなかったんですが、そのプロトタイプが海外で凄まじい金額でオークションで落札されたという話は有名です。
結果的に世の中は、この頃からCD-ROMへ行くか、任天堂のように独自カセットで行くかの2択になりました。あれから長いことたった今でもSONYはディスク、任天堂はWiiではディスクでしたが、スイッチはカセットタイプにするなど、まだこの構図は変わっていません。最終的には全部データになるとは思うんですけどね。
スーパーファミコンが登場して30年、任天堂は今でもゲーム業界では抜きん出た存在であり続けています。今後はどのようなゲーム機が登場するのか、楽しみですね。