QUESTIONより
総務省の携帯電話ポータルサイトがいつの間にか公開されていました。彩雨さんの感想をお伺いしたいです。
ポータルサイト、公開されていますね。
早速ちょっと見てみましょう。
総務省のポータルサイト
総務省はスマホの通信費を下げるべく、大手3社を中心に以前より強く言い聞かせるようにしていました。
また、一方で楽天モバイルや格安SIM会社へのサポートを手厚くするなど、この3社寡占状態を打ち崩そうとする姿勢を見ることができます。
それと合わせて、総務省は「スマホ乗り換え相談所」を設置するという発表をしていまして、おそらくそれと平行につくられたのがこのポータルサイトという位置づけなのかなと思います。
ポータルサイトはこちらです。公式版と暫定版があり、暫定版は文字ばかりで見にくいですが、公式版はちゃんとデザインされています。
https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/index.html
結論、こういうのは難しい
こういうのは、難しいんですよね。
国がやることですから、なんとなくここに書いてあることを国が保証しているような風にも聞こえます。
しかし所々に、総務省がそれを保証するわけではないと注意書きがあります。
それと、スマホの料金を高く払っている人は、スマホのことであったり日々の出費のことにあまり関心がないケースも見受けられます。そういった人が、このサイトの文章を見て、機種変更をするとはとても思えません。
そういう人には、もうこれにプランを変更して、機種はこれにしろ、と断定的にいったほうがいいんですよね。識者のおすすめ機種とおすすめプランをズバッと言ったほうがいいはずなんです。
しかしこれも難しく、例えばアヤノ.メならばそれを言えますが、総務省のサイトでそれを言うわけにもいきません。
こういうところが、難しいところです。
結局このサイトを見ても、自分で月々の出費とか利用料を調べるのはめんどくさい、で終わりなんですよね。
気になったところ
それとこういったものの難しさは、説明のしかたです。
気になったところは2点あります。
1つ目は高価格帯のスマホと中低価格帯のスマホに関する説明です。
間違ってないんでしょうけど、「高度な利用」という表現は難しいです。こちらだと高度な利用に最新ゲームと高画質の映像再生とありますが、最新、高画質というのは非常に曖昧です。
自分自身、低中価格帯のAndroidを2年前に購入し使っていますが、普通に新しいゲームもできますし、きれいな映像を見ることができます。
この書き方だと低中価格帯のスマホを買ったらYouTubeの画質が悪くなるのか、最近スタートした新しいゲームはできないのか、と誤解を与えかねません。
もう一点は格安スマホに関する記述です。
説明の文章ですが、MVNOと比べてサポートが手厚い傾向がある、とあります。まぁ、間違ってはいないかもしれません。これを民間で記事を書く場合は問題ないと思うんですが、国が国民に示す記事として、傾向だけで各社ある格安SIMはサポートが悪いという印象を与えかねない点が気になります。
しかし、難しいですよね。国が言うから気になるのであって、民間が言うなら気になりません。
やはり民間のことは民間でやるべきでは
しかしこのポータルサイト、文章の書き方や内容についてはそれなりに詰められているようで、どこかの会社に有利になるような書き方などもありませんし、注意書きもけっこうしっかりしてあって、別に間違っているわけでもないんですよね。
世の中がこういったことに関心を持ってもらうようになるということで、いい傾向だなと思います。
しかし、やはり民間のことは民間がやるほうがいいのではないかなとも思いました。総務省はルール作りの方に特化してもらい、情報共有については民間に任せてもらったほうが良さそうです。
この感じだと、おそらく総務省が設置する「スマホ乗り換え相談所」についても、最終的には自分で考えてで終わりそうです。民間ならば、これにしたらいい、と具体的な提案ができますからね。
それにしても
すべてが適用されると安価になる一方、例えば最初の半年間だけの割引や、家族とセットの場合だけの割引など、時期や条件によって料金が変動することが多いため、「自分がいくら払っているか」が分かりにくい構造になっている場合があります。
https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/keitai_portal/q8.html
こういうところに、総務省の大手3社に対する苛立ちを垣間見ることができ、興味深いですね。きっと言いたい放題言わせたら、もっと言いたいことたくさんあるんだろうな。