え、だって何でも食べていいっていったじゃん。
というお話は、自分の話ではありません。
何でも食べていい、の意味
たしかになんでも食べていいとは言ったものの、そこには暗黙の了解というものもあるように思えます。
自分も職業柄、何でも食べていいよ、と言われる場に行くことはしばしばあります。
しかしそこは一般的な範囲内で注文をします。メニューの端から端まで全部とか、一番高い酒を、とか、そんなことは絶対にしません。
とはいえ、たしかになんでも食べていいとは言われているわけです。
じゃあ最初からそういうこと言うなよ、と。
しかし、この社会は何でもかんでもルールが厳格化されていることだけで成り立っているわけではありません。
暗黙の了解、グレーゾーン、言い方はいろいろありますが、解釈を末端者がそれぞれ考え、判断する必要があります。
二次創作と暗黙の了解
この中華料理の話は、ウマ娘で一気に話題となった馬主のツイートです。
詳しくはこちらの西山オーナーのブログを見てください。
早い話が、自分の馬については自由に使っていいと発言したところ、エロ系への二次創作を馬主が認めた、と言い出す人がいて、それに対して反論したところ、いろいろと騒動になったということです。
自由に使っていい、というのと、何をやってもいい、ということは違います。
また、そもそも二次創作という文化自体が、この暗黙の了解の上に成り立っている一面もあります。
普通に考えて、誰かの著作物のものを二次創作して商売していいですか、なんて許可するはずはありません。じゃあなぜできているかというと、それは商売じゃなくあくまで頒布物ということで、個人の範疇で楽しんでいるだけ、ということで、多くの企業が見逃してくれているのです。
企業にとっても、二次創作が増えるとそのジャンル自体の盛り上がりにもつながるところもあり、海賊版とかでないかぎりは推奨したい気持ちもあるのでしょう。近年は企業側も細かいガイドラインを出すようになり、二次創作もやりやすくなりました。
それでも、まだまだこの二次創作分野は、暗黙の了解がたくさん存在します。
そもそも、このグレーなところを楽しむ文化だと個人的には思っていますけども。それを企業も政府も理解しているから、ここまで盛り上がっていると思うんですよね。
暗黙の了解は疲れる
その一方で、この暗黙の了解はけっこう疲れます。
自分自身も、はっきりしてほしいと思うことは度々あります。
インターネット上の音楽の扱い方もそうです。
いいならいい、ダメならダメとしてもらうほうが、自分もいろいろ活動しやすいんですけどね。
それと、今回の緊急事態宣言なんてまさにその一つです。
ルールが曖昧すぎます。
まぁここで国の批判をしてもしょうがないんですが、さすがに今回のは堪えました。
早い話が、もやもやするわけです。同じようにもやもやしている人は多いと思います。
もやもやしないためには、ズバッとダメならダメだと言ってほしい。しかし言えない…この暗黙の了解の悪いところが、今回出てしまっていますね。
いろいろズバッと決めない良さもあれば、決めてくれたほうがいいこともあります。
暗黙の了解、これをどう考えるべきか。なかなかしんどい問題です。