QUESTIONより:妄想は病気である


QUESTIONより

こんにちは!初めて質問送ります! いきなりですが、私は妄想する癖があります。しようと思っているわけではないのに、気が付いたらどんどん膨らんでいます。笑 人はなぜ妄想するのでしょうか?また彩雨さんは、妄想をされないかもしれませんが、もししたことがあればどんな妄想をされましたか?差し支えなければ教えてください★


もちろん妄想しますよ。妄想しない人間などいるのでしょうか。デカルトも「我思う故に我あり」と言ってます。いろいろ考えるから人間です。

ただ、質問者さん含め、僕らが思っている妄想というのは、もしかしたら「空想」に近いものなのかもしれません。

妄想は病気である

妄想と空想、実は異なるものです。空想は辞書で引くとこうあります。

現実にはあり得ない事、現実とは何ら関係のない事を、頭の中だけであれこれと思いめぐらすこと。

一方で妄想はこうあります。

根拠もなくあれこれと想像すること。また、その想像。「妄想にふける」「愛されていないと妄想してひとりで苦しむ」

こうして見ると、大きな違いがないような気もしますね。日常生活で、空想と妄想を使い分けたことないなぁと思いました。

その一方で、妄想には別の意味もありました。

根拠のないありえない内容であるにもかかわらず確信をもち、事実や論理によって訂正することができない主観的な信念。現実検討能力の障害による精神病の症状として生じるが、気分障害や薬物中毒等でもみられる。内容により誇大妄想・被害妄想などがある。

なるほど、これはどういうことかというと、妄想というのは精神医学の用語の一つでもあるということです。根拠がないのに、絶対こうだという確信があり、どんな説得をしても聞いてくれない状態です。精神疾患であり、妄想は病気といってもいいでしょう。

例えば

「24時間誰かに監視されている!盗聴されている!」

というのは妄想の中でも注察妄想という部類にはいる症状です。

例えば

「○○さんは絶対に私の事好きだ!」

というのは恋愛妄想という部類にはいる症状です。

調べてみると、他にもいろいろありましたよ。「宇宙人に誘拐された」「自分はイエスの生まれ変わりだ」なんていうのも、そのたぐいの症状のようです。宇宙人に誘拐されたという空想をすることではなく、マジで宇宙人に誘拐された!と考えている、ということです。

まぁ、本当にそうかもしれないという話はここでは別にさせてくださいね。

うつ病の症状だったり、統合失調症の症状としてもあるようなものが多いようです。日常生活には支障がないレベルの妄想から、重大な精神疾患のレベルまで、症状はさまざまです。

難しい対処法

ちょうど最近読んだ記事にこういうものもありました。

「妄想」という病気をうまく鎮める大原則 否定も肯定もしない「第3の方法」 | プレジデントオンライン

妄想というのは、対処法が難しいです。おそらく周りの人は、それを真っ向から完全否定していることでしょう。それもまた、「そうか、こいつらは敵なのか」と思わせてしまいます。肯定してしまうと、ますます妄想が悪化してしまう可能性もあるようです。

なんにせよ、もし近しい人で当てはまっているなという人がいたら、精神科に行かなくてはなりません。また、「胃が痛い、変な大病にかかった」という妄想で、内科の先生が精神科に回して精神的な病気が発覚した、という話もあるそうです。

妄想によって、周りを必要以上に敵視したり、場合によっては暴力的になったりもするそうです。周りのサポートが必要になります。こういう妄想をする人を馬鹿にしてはいけません。助けになってあげてくださいね。

※辞書内容はデジタル大辞泉より引用