SFの世界でもよく登場するのが、人体の冷凍保存です。たまに宇宙を旅するときに仮死状態で冷凍保存し、目的地が近くなったら起きる、みたいな話もありますよね。
こういう技術をコールドスリープなんていいます。実際にはカチコチに冷凍するのではなく、体温を30度ちょいくらいにして、冬眠するという形にするのです。
蘇生を願って人体56体を冷凍保存、ロシア(ナショナル ジオグラフィック日本版) – Yahoo!ニュース
ロシアでは蘇生を願って遺体を冷凍保存しているところがあるそうです。興味深いニュースですね。
未来の技術へ期待を寄せて
現代の技術では、残念ながら冷凍保存した人間を再び復活させることはできません。電子レンジでチンというわけにはいかないのです。
しかし、未来の技術でしたらどうなるかわからないということで、そういった期待を寄せて自分の遺体を冷凍保存したいという人が世の中にはいるそうです。
医療も技術もどんどん発達していますし、未来でしたら治すことができない病気も治るようになっているかもしれません。アメリカでも癌で死亡した少女を冷凍保存しているというニュースもあります。
とはいえ、生きている人を冷凍するならまだしも、死んでしまった人を冷凍したところでどうなんだろうなとは思いますけどね。実際のところは、生きている人間を冷凍することは法的にできず(当たり前ですけど)、死亡宣告されてからではないとできないそうです。
ちなみに、日本では遺体を冷凍保存するサービスはありません。しかし、外国のそういった業者を仲介してくれるサービスはあります。日本人でもおそらく遺体を冷凍保存している人はいるかもしれません。
復活した後の世界
もし技術的に正しく安全に解凍することができたとします。何年後になるかわからないですけどね。
そのころには、親族も友人ももう知っている人は全員過去の人になっているはずです。育った街も、働いていた会社も形を変えているかもしれません。どんなにお金持ちであったとしても、数百年後その一族がどうなってるかなんてわからないですし、預金があったとしても物価の価値も変わっていることでしょう。もしかしたら、言葉だってちゃんと通じないかもしれません。
そもそも記憶などはそのままキープできるのでしょうか。キープされているならまだしも、記憶が完全にリセットされて生き返っても、なんのこっちゃという感じですよね。
なかなかの孤独を味わうことになるのは間違いありません。よほどバイタリティの強い人でなければなりませんね。