ネットはもはや重要インフラ!海底ケーブルをどう守るか


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです


海底ケーブル切断技術。それは、新しい「戦争」の始まりかもしれない

中国が、海底ケーブルを切断する技術の特許を取得した、というニュースがありました。

これは、単なる技術ニュースとして片付けられる話ではないと、僕は感じています。
おそらく、その視線の先にあるのは、台湾でしょう。

武力侵攻ではない「孤立化」というシナリオ

中国が台湾の統一を目指しているのは、周知の事実です。

しかし、昨今のロシア・ウクライナ情勢を見て、中国も直接的な武力侵攻には慎重になっているはずです。
世界中を敵に回すリスクは、あまりにも大きい。

では、どうやって台湾を攻めるのか。
その一つの答えが、この「海底ケーブルの切断」ではないでしょうか。

台湾は、日本と同じ島国です。
インターネット通信の大部分を、この海底ケーブルに依存しています。

もし、この生命線が断たれたらどうなるか。

台湾は、文字通り「情報の世界で孤立」します。
インターネットが止まれば、経済活動は麻痺し、飛行機や船の正常な運行も困難になるでしょう。

お金の流れ、人の流れ、物の流れ。
そのすべてが滞り、台湾は世界から切り離されてしまう。

武力を使わずとも、国を機能不全に陥れることができる。
これは、現代における新しい「戦争」の形なのかもしれません。

日本にとっても、他人事ではない

この問題は、決して対岸の火事ではありません。
日本もまた、四方を海に囲まれた島国であり、通信インフラの大部分を海底ケーブルに頼っています。

台湾を守るべき最優先事項が「海底ケーブルの防衛」になるように、
日本にとっても、この目に見えない生命線をどう守るかは、国防上の極めて重要な課題となるはずです。

下水道や送電網と同じように、海底ケーブルは目に見えないインフラです。
だからこそ、その重要性は普段意識されにくく、予算もつきにくい。

しかし、私たちの生活や経済が、この細いケーブル一本に支えられているという現実を、
国民一人ひとりが理解し、考えていく必要があるのではないでしょうか。

もはや戦争は、ミサイルが飛び交うだけのものではありません。
水面下では、すでに静かな情報戦、インフラ戦が始まっている。

私たちは、そんな時代に生きているのだということを、改めて認識すべきなのだと思います。