これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです
コロナ禍以降、リモートワークや在宅勤務がすっかり一般化したと思っていました。
しかしここ最近、時代が巻き戻っているような動きが世界中で見られます。
日本でも例外ではなく、完全在宅を推奨していたLINEヤフーがリモートワークの制度を見直したことが大きな話題になりました。
また、コロナ禍でいち早くリモートを導入して称賛されたGMOインターネットグループも、原則出社へ回帰する方針を打ち出しました。
今回は、このGMOの発表の中で挙げられていた「在宅勤務をやめる理由」について、僕の考えをお話ししたいと思います。
タイピング数の減少は生産性の低下なのか
GMOが在宅勤務を廃止した理由の一つとして、「在宅勤務では時間当たりのPCタイピング数がデータ上で確実に減っているから」という説明がありました。
つまり、文字を打つ回数が減っているから仕事をしていない、生産性が落ちているという見方です。
まず、社員のタイピング数を会社側が計測していること自体に驚きましたが、百歩譲ってそこは置いておきましょう。
果たして、タイピング数が少ないことは本当に生産性が低いことを意味するのでしょうか。
例えば僕個人の話をすると、コロナ前に比べて圧倒的にタイピングの総量は減っています。
以前は日々書いているブログをすべて手打ちしていましたが、現在はAIを活用し、音声入力で録音したものを自動で文章化させているからです。
また、プログラミングなどの作業も、昔ならすべて手作業でコードを組んでいましたが、今はAIが代わりに書いてくれます。
タイピング数は激減しましたが、生産性が下がったかと言われれば、むしろ逆で大幅に向上しています。
GMO自体も社内でマイクを配るなどAI活用を推奨していると聞きますが、効率良くAIを使えば使うほどタイピング数は減るはずであり、タイピング数だけで生産性を測るのは少し違和感があります。
コミュニケーション手段と生産性の関係性
別の視点から見ても、タイピング数が少ない方が生産性が上がる場面は多々あります。
例えば、リモートワーク中にチャットツールなどでテキストメッセージのやり取りをする場合、一つの用件を正確に伝えるために文章を考え、打ち込む手間と時間がかかります。
しかし、電話などの音声であれば一瞬でコミュニケーションが取れます。
さらに、出社してオフィスにいれば、同僚の席に行って「ちょっとこれやってくれない?」と口頭で指示を出すだけで完結します。
もちろん、口頭での指示は相手の時間を強制的に奪ってしまうというデメリットもあるため最終的にはケースバイケースですが、指示を出す効率だけで考えれば、テキストを打つより直接話す方が圧倒的に早いのです。
このように考えると、必ずしも「文字をたくさん打つ=生産性が高い」とは言えず、むしろ文字を打たない方が効率的な状況も多く存在します。
タイピング数という独自の指標で生産性を考える視点は面白い発見でしたが、社用PCでそこまで細かく行動をチェックされるというのは、すごい監視社会になったものだと感じてしまいました。
働き方と生産性の関係について、改めて考えさせられるニュースでした。