嫌な記憶、怖い記憶は呪いのようにその人につきまとわります。
夢で何度も見てしまうこともあるかもしれません。
ひどいものになるとPTSDとなり、精神に大きな傷となって残ります。
記憶を調整する
嫌な記憶など、忘れてしまうことができればと思う人も多いかもしれません。
残念ながらアニメや映画のように人間の記憶の一部を自在にコントロールすることはできません。
実際のところ、人間の記憶のメカニズムはまだまだわからないことも多いですね。
臓器移植したら記憶が転移したというような話もありますが、脳以外の場所でも記憶が保存されるのかなど、まだまだ研究が進められている分野です。
ちょっとおもしろい記事がありました。
喜びや悲しみの記憶は、あとから”調節”できる──研究結果は「ディストピアではない」未来につながるか – ライブドアニュース
記憶を調整する、という話です。記憶を自由に書き換えられるという話ではありません。
脳の中にある海馬が記憶を司る部分といわれています。
楽しいと思うと反応する細胞、逆に悲しいと思うと反応する細胞があることがわかり、嫌な記憶を思い出しているときに無理やり楽しいと思う細胞を活性化させ、その記憶を苦に思わなくなるようなことが可能…なのかも?という話です。
実際に記憶がなくなるわけではありませんが、PTSDの治療などに活用することは可能なのでしょうか。
また、人工的に人をポジティブシンキングに変えるようなことも可能なのでしょうか。
まぁすぐにどうこうという話ではありませんが、興味深いテーマですね。
記憶は上書きされる
上記の話は日常的にできるレベルの話ではないですが、通常レベルの記憶の上書きは頻繁に行われています。
そもそも記憶はハードディスクのように自在にデータを取り出せるようなものでもないことがわかっています。
なにか大元のデータを引っ張り出して、それを頭の中で展開させ、再びしまうようなイメージです。
頭の中で思い起こすたびに、少しずつ記憶は書き換えられます。
一般的に記憶の美化という言葉がありますが、記憶は美化されるようにできているのですね。
このあたりの話は過去ブログにもあるので、興味のある方はこちらもどうぞ。