インターネットが登場して50年、インターネット記念日に未来を思う。


今日、11月21日はインターネットが登場して50年という大きな節目になります。

この50年間、特に2000年代になってからはインターネットの普及率が爆発的にあがり、今や多くの人が自然とネットにアクセスするようになりました。

50年前、彼らはここまで予想していたのかというと、どうでしょうね。予想してなかったんじゃないかと思っています。

インターネットの日

インターネットの前身はARPANETというものです。

Advanced Research Projects Agency NETworkの頭文字をとったものです。インターネットの大きな特性としてパケット通信が行われます。

文字通り、電子情報を小包のように小分けにして送る方法で、途中で途切れてしまったとしても、続きから小包を送ることができる仕組みです。

このおかげで、安定したデータ通信を行うことが可能になりました。

ARPANETはこのパケット通信によって出たの送受信を行っていましたので、基礎的な技術は現在のインターネットと同じものになっています。

ちなみにインターネットの日というと10月29日ではないのか、と思う人もいるでしょう。

実は1969年の10月29日に初めての通信が行われたので、こちらをインターネットの日とするのは間違いないことです。実際にこの日にloginと入力するための”lo”の二文字が送受信されました。しかしシステムがクラッシュし、この日はこれしか送れませんでした。

きちんとした確立したネットワークが結ばれたのは11月21日で、自分が授業で扱うときはこの日をインターネット登場の日として紹介するようにしています。

本来は学術目的

インターネットが軍事目的で作られたという俗説があります。実際にインターネットのような蜘蛛の巣のようなネットワークは、たとえどこかの都市に核爆弾が落ちてもネットワークは継続され連絡が取りあえるという側面もあります。

しかしこれは構想としては間違ってないんですが、成り立ちとしてはこれは間違っていて、本来は学術目的のために構築されたネットワークです。

当時は研究のために必要なコンピュータはあまりにも高価なため、遠く離れた大学をネットワークで結ぶことにより、複数のコンピュータを共有して使えるというようなイメージです。

インターネット登場の目的や背景については多くの俗説がありますが、自分が講義内で紹介するときはそのほかの俗説にもふれつつ、これを本道として扱っています。

インターネットの未来

20世紀はインターネットが登場し、21世紀はインターネットが世界へ広まり発展する世紀です。今はまさにその過渡期ですね。

最終的には、インターネットという存在すら感じられないほど身近な存在へと進化するようになると思います。

ネットにつなぐ、という発想すらなくなっていくことになるでしょう。

インターネットという言葉が絶滅するときが、インターネットという存在が本当の意味で完成されるときなのかなと思っています。