今年のITニュースでランキングを付けるのであれば、個人的にはやっぱりHuawei関連のことかなと思います。
もしあの騒動がなければ今年のまさにこの時期には、日本市場もHuaweiの独壇場だったことでしょう。
Googleが本当に使えない可能性
今、日本国内で流通しているHuaweiの端末は、もちろんGoogleのサービスはきちんと動きます。先日発表された新機種もやはりちゃんとそのあたりは問題ないようです。
今後使えなくなるのは、これ以降に登場する機種になるのでしょう。
海外で販売されているものについてはもうすでにGoogle Playが入ってないものがあります。しかしそこはAndroidのいいところということで、実はそれでもどうにでもなってしまうわけです。
とはいえ、一部のレポートではその裏技が使えないというものもあり、どうにでもできるわけではない、という可能性まででてきてしまいました。
規制緩和の流れも
その一方で、ここにきて規制緩和の流れもでてきはじめています。
MicrosoftはHuaweiへのソフトウェア出荷が認められたという報道もあります。今年はHuaweiはこの騒動の煽りをくらってラップトップPCから完全に撤退したような動きもありましたが、来年あたり再登場する可能性もあるのでしょうか。
このあたりすべてはトランプ大統領次第なところもありますが、来年以降こういった規制がどこまで強まるのか、もしくは弱まるのか、注目が集まります。
完全排除はどちらにとってマイナスなのか
さて、そもそも僕らの感覚だと、Googleなどアメリカ企業なしのスマホなどありえない、というのが大前提の考え方です。
しかし、そもそも論としてそれは正しいのでしょうか。
中国には多くの人口がいて、国内の内需だけでも相当数の経済圏です。今は何かとグローバル指向になっていますが、中国の可能性はそれだけ大きいということがまず一つあります。
アメリカにとってはその可能性をまるっと捨てることになるわけです。
はたして、それは将来的にはどちらにとってマイナスなのでしょうか、という話です。
もともと中国はアメリカのサービスが利用できないように規制していて、TwitterやYouTubeなどを利用することができません。(裏技はあるみたいですけど)
そのため、中国のユーザーにとっては、Google排除はあまり大きな痛手ではないということです。今回の規制は中国の方が痛手なイメージがありそうですが、実はそういう意味では、初めから中国の市場を見据えて動いている中国の方がよほどうまく立ち回っているのかもしれません。
2020年代のIT市場、中国とアメリカの動きはどうなのか、日本はそれを踏まえてどうするべきなのか、面白そうな動きがこれからたくさんありそうです。