漫画村騒動から1年以上が経ち、今では運営者が逮捕されるなどの動きもあります。被害額は3200億円とのことで、すさまじい額に及びます。
しかしその後も類似サイトは多く登場しているといわれています。
デジタルコンテンツへの課金
CDを買う、映画を見る、本を買う、というのはコンテンツへの課金方法です。同じように音楽を、映画を、本を課金してダウンロードするというのがインターネットでのメインの展開方法と思われていました。
事実そういったサービスも多く登場しています。
その一方で、近年はストリーミングサービスが非常に増えています。この背景にはデジタルコンテンツへの理解度の充実と、通信インフラの整備がります。大容量で常につながる環境にあるから、どこにいても映画を見ることができるのです。昔は家じゃないとダウンロードできないような環境でしたので、ダウンロード配信にも大きな意味がありました。(もっとも、ストリーミングサービス各社もDL機能をつけてますけどね)
コンテンツのインフラ化
現在は多くのサブスクリプション型サービスが登場しています。ユーザーにとっては毎月いくらというお金を払うことで、そこに登録してある音楽や映像コンテンツを見ることができるというサービスです。
月に何回見ても同じ金額です。
こういったサブスクリプション型サービスは当初は多くの懸念や批判もありましたが、個人的にはとても面白い試みだと思っています。
このサービスが変えるのは、コンテンツをインフラにするということです。つまり電気やガス、水道と同じように、いつでもそこにあるものとすることができるということです。これは音楽、映画の100年の歴史を見ても、今まで一度もなかった大きなイノベーションです。
WEBと相性のいい漫画
音楽CDは90年代をピークに売り上げは減少しており、同様にアニメDVDも00年代半ばをピークに売り上げは減少している傾向にあります。漫画単行本も同様に90年代をピークに減少し続けています。各社、その現象を電子媒体でどうにか踏みとどまっているような状態です。
実は、自分自身は音楽、映像、漫画とそれぞれコンテンツがある中で、もっとも現状のWEB広告と相性のいいコンテンツは漫画であると思っています。
音楽は以前もお話しましたが、広告コンテンツとは相性が悪いです。音楽は視覚情報がないので、現状ラジオ広告のようなWEB広告を各社取り扱っていないからです。
その次は映像で、映像は実際YouTubeでかなり多くの広告があります。映像としての広告もあれば、バナーもあります。相性はとてもいいですね。
漫画ですが、漫画もかなり相性いいと思います。というのも、映像は多くて数十話ですが、漫画は100話越えはよくあります。1話見たら次を、となるわけで、1話ごとに広告を出せます。1話を読む時間を考えると、映像コンテンツより多くの広告を出せるんじゃないかと思うんですよね。映像は映像の途中でCMをぶっこまないといけないので、ユーザビリティはよくないです。その点、漫画はきりのいいところで確実に広告をぶっこめるというのに違いがあります。
まぁそういったところで、広告収入により無料コンテンツで漫画が読めるアプリは多く存在しています。音楽ではそれができないのに、漫画でそれができるところの違いはそこでしょうね。
たぶんこの広告の仕組みをもう少し漫画に特化したようなものができれば、もっとよくなると思うんですよね。
漫画のサブスクを待っている
広告と月額料金の合わせ技で、実はけっこう漫画のサブスクって可能性があるような気もしています。
もうすでに漫画のサブスクは多く存在しますが、どれも旧作メインというところが残念です。音楽や映像は比較的新しいものも早く登場しますからね。
とはいえ、自分もこういったサービスで旧作を多く知ることができたのもまた、WEBのありがたさでもあります。
漫画のWEB展開にはまだまだ可能性の余地は残されていると思います。権利問題が音楽とは違う構造でしょうし、そのあたりが難しくさせているのかもしれませんが。
なんか面白いのWEBサービスの登場を心待ちにしています。