人からお金を預金という形で集め、それを人に貸す。そして貸すときの利子で収益を上げる、というのが銀行の簡単なビジネスモデルです。人に貸すには、まず貸すためのお金が必要です。なので、少しでも多くの預金を集めたいと思うのです。
金のあるところに人がいて、人のあるところに面白いものがあり、面白いものがあるところに金がある。これが現代社会の基本なのでしょうか。
こんなのアリ?銀行とは違う金の集め方
Amazonのアメリカ版に、Prime Reloadというサービスがあります。
Amazon.com: 2% Balance Reload Rewards Terms and Conditions: Gift Cards
簡単に説明すると、Amazonのアカウントにお金を入金します。そうすると、その入金した分で買い物ができるわけですが、なんと2%の利子が付きます。現在、銀行は天文学的に低金利の時代。銀行に預けてたって大した利子はつきません。でもAmazonにお金をいれたら2%もつきます。これはすごいですね。
なぜAmazonがこんなサービスをしているかというと、Amazonも会社として規模を広げるためにはお金が必要です。企業は独自のビジネスで利益をあげたその余剰金がそのお金になるか、もしくは銀行から借りるか、となります。しかしこういう形でお金をプールできると、そのお金も企業内の投資金として使うことができます。
規模を広げるにはまずお金が必要で、今はこんなサービスも海外ではやってるんですね。ちょっとびっくりです。
ちなみに利子はないですが、スターバックスコーヒーにもプリペイドシステムがあります。このプリペイドで集められた金額はその辺の銀行に迫るプール金に匹敵するなんて話もあります。
実はオレンジカードも同じ理屈?
現金主義の日本では、こういったお金の集め方は難しいかもしれません。ユーザーとしても、銀行以外でお金をプールしている箇所が増えるとちょっとややこしくなります。キャッシュレス人間の彩雨さんでも、プールで考えるとSuicaにしかお金はいれてません。
そういえば、昔はオレンジカードとかありましたよね。って知ってる人はそこそこの世代の方だとは思いますが、オレンジカードは1万円分で10700円分の電車代として使えました。そういう意味では7%の利子?ってことですかね。まぁ時代がバブリーでしたからこんな感じだったんでしょうが、今の時代Suicaに1万円いれても1万円ですから、ある意味いい時代だったなぁと思います。
これも、700円分の利子をつけてでも1万円を集めるほうがトータルでプラスになるという鉄道会社の判断だったんでしょうね。そういう意味では、発想的には同じなのかなぁ。
新しいお金の集め方、新しい人の集め方
野郎ラーメンという二郎系ラーメンが、ラーメン食べ放題という新しい月額サービスを始めましたが、これもある意味同じような理由なのかもしれません。
ただ、もしかしたら囲い込みもあるでしょうけどね。どうせ月額払ってるんだから、ほかのラーメン屋行かずに野郎ラーメン行こうかな、ってね。
「野郎ラーメン」月8600円で”食べ放題” 専用アプリ提供 1日1杯まで
新しいお金の集め方が新しい人の集め方になり、新しいビジネスモデルになるのでしょう。これからどんなサービスが登場するのか楽しみですね。