QUESTIONより:賛否両論、安楽死は次の重要なテーマになる


QUESTIONより

病におかされ本人が延命治療を望まない場合もあると思います。安楽死で医師が逮捕されたニュースがありました。痛みを伴わず死にたいと思う事は誰しもが思う事ではないのかなと。安楽死はなぜ罪になるのでしょうか?今後罪にならない日なくるとおもいますか?


先日、安楽死で医師が逮捕されるという事件が起きました。

日本では安楽死は合法ではありませんので、たとえ本人が死を望んだとしても、その通り死に至らしめる行為を行った場合は嘱託殺人という罪になります。

安楽死の是非

これまでも年に1度ほど安楽死についての記事を書いています。

死にたい、死にたい…踏み込みにくいタブーな問題、安楽死は認められるのか?

なかなかズバッとこうあるべき、といいにくい難しいテーマです。

自分自身も感情論としては安楽死についてはアリだとは思いながらも、それを社会の中でどう認め制度化していくかといった具体的なことまで考えなくてはならないわけで、大っぴらに今すぐ合法にすべきだ、と言い切れません。

死についてはデリケートな問題で、死刑制度も含め、倫理観や法律など、多くの観点での議論が必要で、まだそこまで社会的にも精神的にも成熟してないように思えます。

次のテーマになる

こういった死については、次の社会の課題です。

SNSでも死者のアカウントをどうするべきか、少子高齢化とともに身寄りのない高齢者の孤独死をどう社会全体でカバーできるか、問題は山積みです。

安楽死もそうで、人にはいろいろな権利があります。人権については今でももちろん問題は残っていますが、それでも200年前などに比べればかなり世界全体で成熟したといえますよね。

死ぬ権利というのはその中でももっとも議論しにくいところではありますが、こういった個人の権利について積極的に昔から議論を行っている国から、安楽死が合法化される流れがあります。

こういった動きが、今後世界全体にどこまで広がるかはわかりませんが、日本でも同じように今後は安楽死についての議論がさらに深まる可能性は高いとみています。しかし、じゃあ5年後、10年後に安楽死がOKになる社会になるかというと、それもどうかなというところ。あまりにもデリケートな問題で、できれば多くの方は議題にすらあげたくないと思うことでしょう。海外の事例を参考にしながら、こういったところどれだけ踏み込んだ議論ができるのか。間違いなく次の重要なテーマの一つとなるはずです。