空白の〇〇年、っていうと、歴史ミステリー感があっていいですよね。
例えばワンピースでは「空白の100年」というキーワードがたびたび出てきます。あの話は海賊王になる話のように見せかけて、この歴史の謎を解いてくような裏テーマがあります。いつかちゃんと明らかになるときがくるでしょう。
ただこう言った空白の〇〇年は、世界史、そして日本史においても存在します。なかなか興味深い話です。
空白の4世紀
日本では、空白の4世紀が存在します。これは400年間を意味するわけではなく、200年代後半から400年代初頭にかけての歴史が空白になっていることから、ちょうど4世紀の部分が抜け落ちていることでそう呼ばれています。
空白の150年という言い方もします。
このころの日本は古墳時代となります。当時の日本がどうなっていたかを知るためには、残念ながら日本国内の情報では少なすぎ、よくわからないのです。そのため、当時の日本がどうだったかは、お隣の中国の記録をもとに考えるしかありません。
しかし残念ながら、その中国の記録に西暦266年から413年にかけて日本がどうなっていたかの記述がなく、いったいなにをしていたのかさっぱりわからないのです。
おそらくこの3世紀の半ば~後半にかけて古墳というものを作る文化が登場したはずなんですが、その後何が起きたのかよくわからないまま、5世紀ごろには世界遺産にも登録された大仙古墳が突然登場します。古墳はもちろんすべて発見されているわけではないとはいえ、この4世紀にいったい何があったのかが、よくわからないんですよね。
おそらくこの空白の4世紀は仁徳天皇が力を持っていたころといわれています。天皇である期間も長く、さらに古墳の大きさからみても相当な力を持っていたことが予想されます。そんな力で統治していたのにも関わらず、中国の記録に残ってないというのも不思議なものです。日本の歴史ミステリーの一つです。
ファントムタイム仮説
もう一つ面白いのが、このファントムタイム仮説です。
これは、なんと西暦に空白の300年があるのではないか、というものです。
この理由として、西暦614から911年までの考古学的な歴史が少なく、さらに炭素測定法なども古すぎてどこまで正確かわからないという点。一番のポイントは、そのときの偉い人が、西暦1000年というキリのいいタイミングを自分が統治しているときのほうが、なんか権力アピールできるよね、よしちょっとカレンダーを調整するか、というものです。
そんなことできてしまうのか、と今の感覚だと疑問ではありますが。
もしこれが本当なら、今は2020年ではなく、1700年代あたりでしょうか。この説は都市伝説が色濃く、もちろんそういうつもりで受け止めてもらいたいものですが、なかなか興味深いものです。