世界は複数の言語がありますので、文字を打つキーボードも、国によって違います。
日本人には日本語を入力するのに最適化されたキーボードがあります。
日本語キーボードなんて言葉もありますが、実はその中にも複数の種類があります。
親指シフトキーボードは終了へ
今回かなりマニアックな話なんですが、親指シフトキーボードが終了したというニュースが話題となっていました。
自分自身、幼少期のワープロ全盛期の時代からQWERTキーボードを利用しています。機種によって微妙な違いはあれど、親指シフトキーボードのキーボードは使ったことがありませんでした。
親指シフトキーボードというのは、富士通が開発したキーボードです。
以下、富士通からの説明文です。
この「親指キー」があることにより、日本語の入力をスムーズに行うことができます。日本語を入力する場合は「ローマ字入力」が一般的ですが、親指シフトキーボードでは、「親指キー」と「他の文字キー」を同時に打鍵することにより、直接日本語(読み)を入力できます。
https://www.fmworld.net/biz/fmv/product/hard/oshift/
とあります。
歴史をたどると、富士通はオアシスというワープロを開発していました。その中で独自の日本語入力システムということで、この親指キーボードを合わせて開発しました。
親指キーボードといってもよくわからないでしょうから、富士通の説明サイトより画像を拝借します。
どうですかみなさん。馴染みはあるでしょうか。
自分自身も長くこういった機器には触れているのですが、ワープロはNECやSHARPのものを愛用していたため、親指キーボードとは縁がありませんでした。
しかし今でも長く使い続けた人にとっては馴染みのある日本語入力システムということで、この40年間の歴史に幕を下ろすということで、大きな話題となりました。
歴史の中で消えていくキーボード
今は、日本語のキーボードといってもそんなに種類はありません。
一般的にWindowsでよく見かけるJISキーボードと、MAC用のキーボードです。この二種類以外のキーボードを日常的に使う人は少ないと思います。
Windowsでよく見かける馴染みのあるキーボードも、昔はもう一つ種類がありました。それがNECのPC-9800シリーズなどで使われていたキーボードです。似ているようで微妙に違うんですよね。
Windows95が登場した頃は、WindowsといってもIBM系(DOS/V)とNEC系(PC9800)の2つが主流でした。最終的にIBMの系統が主流になっていき、NECは力を落としていきます。余談ですが、あのとき何かの歯車が違う形で噛み合ったらこの2020年代は日本がコンピュータ、インターネットをリードする国だったかもしれません。
日本語入力システムというものができたばかりの黎明期は、さらに多くのキーボードが存在していました。しかし自分自身はそういったものは使ったこともありませんし、長いコンピュータの歴史の中でどうしても淘汰されていくものになります。
こういったキーボード、さらにマウスのように何かを動かしてコンピュータに情報を届けるものを、インターフェースといいます。こういったインターフェースの変遷をみると、それはコンピュータが新しい時代の中でどうもがき、どう発展していったかを感じ取ることができます。
コンピュータの歴史などの話はあまりしてきませんでしたが、機会があればなにかの機会に。