世界中でコロナのワクチン接種が進んでいます。日本でもすでに始まっています。
一部の製薬会社のワクチンがちょっと不穏な結果になっている報道もあり気になりますが、今のところはおおむねいい方向に進んでいるのではないかと思います。
EUで進むワクチンパスポート導入論
ワクチン接種が進むと、次の段階として議題にあがるのが、このワクチンパスポートです。
EUは日本と違って陸続きで多くの国が密集しています。
どうしても日本以上に人の行き来が激しくなるわけですが、ワクチンパスポートを導入し、人の動きに安心感をもたらし、活発化させよう、というものです。
ヨーロッパではかなり議論が進んでおり、早ければ6月にも運用されるという話もあります。実際どうなるかはまだわかりません。
ワクチンパスポートというのは、ワクチンを打ったことを証明してくれるものです。なんでお前出歩いているんだ!といわれたとき、大丈夫、ワクチン打ってるから!!と言い返すための免罪符となります。
ワクチン先進国のイスラエルは、この証明書制度をすでに実現させています。これがあればコンサートの参加が許可されたり、この証明書を持っている人の入国を許可する国も現れています。
日本はどうする?メリット、デメリットを考える
それはどこの国だって早くこの状況を立て直したいわけですから、本当はたくさんの人が動いて、たくさんのお金が動いてくれないと困ります。
このパスポートがあれば以前のように自由に行動をしていい、ということになるのであれば、それはもちろんパスポート導入を進めたいでしょうね。
メリットとしては、導入することで経済を活発化させることができ、補助金を打ち切ることもできます。
しかしデメリットもあります。
中にはワクチンを打ちたくないという方針の人もいます。ワクチン接種は世界的に義務ではありません。WHOも義務化は想定していないという認識をしています。
こういったパスポートを導入することで、ワクチンを打ちたくない人の自由を阻害してしまう可能性があります。お店の入店拒否なども起きるでしょうし、「ワクチン打ってないのあり得ない!あっちいけ!」みたいな感じで差別的に扱われる可能性もあります。
ワクチンに関しては考え方次第で、打たない自由もありますし、打ちたいけど打てない事情のある人もいます。
日本は、もし世界中がワクチンパスポートの導入を進めるのであれば、日本も合わせて導入せざるを得ないという旨の考えであることを、河野大臣の会見から読み取ることができます。しかし、国内でのパスポート利用は、こういった差別を理由に進めないと考えているようです。
もう一つのデメリットは、ワクチンが効かないコロナが登場した時どうするかって話ですよね。ワクチンを打っても効き目がないんじゃ、どうにもなりませんからね。
民間での実質的なワクチンパスポートは進む
しかし、残念ながらこれは国レベルの考え方です。
民間レベルではワクチンパスポートの導入は実質的に進むと予想しています。
今でもPCR検査の義務付けなどを課すところも多いですが、あれも要するに、コロナではない免罪符がほしいわけです。なにかあれば、PCR検査は陰性ですよ!って言えるわけです。検査してません!じゃ、あとで怒られますからね。
これがワクチンになるだけの話です。
ワクチンへの期待も高まる中、今の感じですと、スポーツ、エンタメ関係、飲食店など、ワクチン接種の証明書をアピールする世の中に突入するのは間違いないでしょう。
それがいいのか、悪いのかはここでは重要ではありません。
世の中というのは、昔からそういうものです。
あと1年くらいすれば、全員がワクチンを打つか打たないかの判断をする必要があります。こういった世の中の動きもまた、打つかどうかの判断材料としなくては生きていくことはできません。