いい推しの日に思う、推しの多様化について


11月4日は、語呂合わせで「いい推しの日」だそうです。「推し」という言葉も、今やすっかり世の中に定着しましたね。

アイドルから政治家まで。多様化する「推し」の世界

かつて「推し」と言えば、アイドルやバンドマンなど、ステージに立つ人を応援するという意味合いで使われることがほとんどでした。AKB48が全盛期だった頃には、当たり前の言葉になっていた記憶があります。

しかし今、その言葉が指す対象は、もっと広く、多様になっています。

例えば僕が応援しているサッカーチームの「横浜F・マリノス」も、僕にとっては大切な「推し」です。また、先日大臣に就任した小野田紀美さんが、選挙後に「高市さんをずっと推しててよかった」と語っていたように、今や政治家を応援することすら「推し活」と呼ばれるようになりました。「好き」や「応援したい」という気持ちを表現する、万能な言葉へと進化しているのです。

「好き」を公言することが、なぜ美徳になったのか

僕がこの「推し」という文化で、特に素晴らしいと感じるのは、「自分の好きなものを、堂々と表明できる時代になった」ということです。

昔は、何かに熱中していることを公言するのは、どこか気恥ずかしい、という風潮がありました。特に、僕のように「推される側」の人間は、自らが何かを「推す」ことを、あまり表に出さないのが美徳とされていたように思います。

しかし、今は違います。アイドルが他のアーティストのライブに行ったことをSNSで報告したり、サッカー観戦を楽しむ姿を発信したりする。それは、もはや当たり前の光景です。これは、社会全体が「多様性」を認め、一人ひとりの「好き」を尊重するようになった、大きな変化の表れではないでしょうか。

推しは「変える」のではなく「増やす」もの

「好きならば好きだと言おう」。AKB48の歌にもありますが、本当にその通りだと思います。僕自身も、マリノスやベイスターズといったスポーツ、刀剣乱舞のような2.5次元、そしてファイナルファンタジーやPCいじりまで、たくさんの「好き」に囲まれて生きています。そして、それを発信することを、これからも続けていきたい。

元HKT48の指原莉乃さんは、「推しは変わるものではなく、増やすもの」という名言を残しました。まさに、今の時代を象徴する言葉だと思います。

人の数だけ「好き」があり、人の数だけ「推し」がいる。それは、本当に素晴らしいことです。「いい推しの日」である今日、皆さんも、自分の「好き」を、もっと大きな声で叫んでみませんか?