100年に一度だけ咲く花、というとどこかRPGのファンタジーのようなイメージもあります。
桜のように年に一度というサイクルがあるイメージも根強く、100年に一度というとちょっとロマンチックなところもありますね。
そんな珍しい花ですが、その植物自体はありふれたもの。
それは竹です。
不吉の象徴?竹の花が咲く
竹といっても、花が咲いているところを見たことがある人は少ないでしょう。
それもそのはず、竹の花は種類にもよりますが80年~120年に一度咲くといわれています。
そんな珍しい竹の花が横須賀で咲いたというニュースが先日ありましたが、これだけの周期となると、竹が近くに生えているとしても、花が咲くところを見られるというのはレアケースですね。
そんな竹の花は、不吉の象徴ともいわれています。
なぜそんな縁起の悪いイメージがあるのでしょうか。
実は、竹は花を咲かせると、竹林ごと枯れてなくなってしまうのです。
これはこれでファンタジーRPGに出てきそうな話ではありますが…
そして、この竹林がなくなる理由に、生命の神秘が隠されているのです。
生命の神秘、命をかけて次の時代へ
竹林というのはたくさん竹があるように見えて、実は地下茎でつながってニョキニョキ生えています。
DNAとしては、目に見える竹は同じものです。
竹は無性生殖で増えていく植物なので、次々と増えていきます。まさにクローンです。
そんな竹ですが、晩年に有性生殖をします。
別にしなくても増えていくのですが、あえて有性生殖をすることで、環境変化に耐えられるよう進化するのです。
植物にとっての有性生殖は、花を咲かせ受粉するということです。
竹林は一斉に花が開き、そして新たな種を作り、次の時代へ備え、枯れていくのです。
説によっては、急な環境変化があった際に、緊急事態として花を咲かせすぐに次の時代へと繋ぐ場合もあるようで、こういったところが生命の神秘だなと思います。
生殖については以前、ブログで触れたことがあります。面白いテーマですので、興味のある方はぜひ。