日本で生活していますと、医療には保険が適応されますので、診察代や薬代は実際の金額の何割かだけですみます。
もしこの保険制度がなければ、今のようにみなさんは気軽に病院へ行くのは難しいほどの金額を支払わなければならないのです。
当たり前のようにある制度ですが、この保険制度がなければ病気がもっと蔓延していたかもしれませんね。
高価な薬も保険適応に
先日、超高額な薬が保険適応になるというニュースがありました。
「キムリア」という聞きなれない薬です。
既存の治療法が効かない白血病患者に対して有効な薬ということで、なんとその対象者は2万人ほどもいるそうです。
その薬代も高額で、なんと3349万円です。
なぜこんなに高いのか、これは貴重な素材を使っているとかではなく、その人の細胞をもとに作る薬で量産ができないからなのです。
この薬が保険適応されることになり、うまく制度を活用できれば40万円ほどの出費で済むそう。
それでも高額であることには変わりませんが、3000万円以上の金額と比べれば安価で、多くの人を救うことができます。
こんなにも保険で負担しちゃって大丈夫なの?と心配する人もいるかもしれませんが、どうなんでしょうね。
そもそも保険制度はこんなにも高額な薬が登場することを見込んでの制度ではないでしょうし、このあたりは医療の発達があってこその問題でしょう。
多くの人の病気を治せるように、社会制度も柔軟に対応して、うまくやってもらいたいものです。
世界一高価な薬
そして、ついに世界一高価な薬が更新されました。
SMAという難病の薬で、その金額は約2億3000万円になります。
その内約には、薬の製造にかかる金額だけではなく、病気自体の研究費に関しても含まれているのかもしれません。
非常に高額ですが、親の気持ちになってみれば、どうにかしてあげたいもの。
薬が高いのは研究者のせいでもないですし、病気になったのは患者さんのせいでもありません。
とはいえ、個人で2億というのはとても難しいことです。金持ちしか治せないじゃないか、という話になってしまうのも、なんともいえませんね。
こういうところも、なにか社会制度を取り入れて多くの患者さんにいきわたるような制度になればと思います。