本は人間の英知の結集ということで、昔のものから新しいものまできちんと保存され、多くの人に読まれています。
そのため、そういったものの集合体である図書館は古くからとても大事な存在です。
しかし、必ずしも知識や見地を広めるものは、本だけではないかもしれません。
人間図書館の登場
デンマークに人間図書館がオープンしたそうです。
デンマークに「人間図書館」が誕生 他人と会話をして知識を学ぶ – ライブドアニュース
なかなかインパクトのある名前ですが、まさに文字通り。知識のある人間を貸し出すようなイメージでいいようですね。
ただ貸し出すといっても本のように家に持ち帰っていいわけでもなく、その場でいろいろなお話をすることで知識の幅を広げる、ということのようです。
本を読むだけではなく、こうして話しながら意見を交わすことで、より必要な知識を探すことができ、また理解度も深まるかもしれません。
試みとしては面白いなと思いました。
こういったものを、ヒューマンライブラリーともいいます。
ヒューマンライブラリーの目的
人間図書館と聞くと、知識がある人から教えてもらう、というイメージを持たれる人も多いかもしれません。
もっともそれが違うわけではないのですが、本来はLGBTや障がい者、ホームレスの人、宗教家など、いわゆるマイノリティに当たる人がそれらの理解を深めるために実際に会って話をする、というところにイベントとしての主旨があるそうです。
実際に話してみないとわからないこと、伝わらないこともたくさんありますからね。こういう形で、偏見や差別をなくすためという理由もあるのです。
知識としては本からも得られることも多いでしょうが、こういった体験から得られる情報はそれらとはまた違う深みがあります。
また話を聞くだけではなく、こちらからも質問ができるということが、なによりも本との違いになりますね。
こういった運動の始まりは、もともとロックフェスティバルの中で催し物の一つとして行われたのが始まりでした。
世界各地でもこういった試みをしているところがあり、現在は日本でも行われているそうです。